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床に散乱していた服にもう一度袖を通して、彼の後を追って部屋を出る。
リビングに行くと、丁度彼がマグカップを2つテーブルに置いているところだった。



「ミルクと砂糖いる?」


「あ、いやブラックで……」


「ん」



ソファーに座ってコーヒーを飲む姿も絵になるなぁ、なんてぼんやりと見ていたら



「なに突っ立ってんの? こっちおいでよ」



と、彼が自分の隣をポンポンと叩く。
言われるがままソファーに近付き、彼の隣に少し離れて座る。



「い、いただきます」


「はい、どーぞ」



コーヒーの香りと温かさに、少しほっとして。
口の中に広がる独特の苦味に、ぼんやりとした頭が少しずつスッキリしていく。



「それで」


「はい?」


「昨日のことだけど」


「……はい」



マグカップをテーブルに置いて、身体を少し彼の方に向けて座り直す。
昨日の夜何があって、何をやらかしたのか……。
聞くのが怖い。
出来れば今すぐここから逃げ出したい。
でも聞かない方がその何倍も怖かったから、黙って彼の話を聞く。

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作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:リオ | 作成日時:2018年9月5日 19時

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