第9話 置いてけぼり… ページ10
『で、どうしたんですか?及川さん』
及{どうしたんですかじゃないよ!!何で烏野に行ったこと教えてくれなかったのさ!!}
『だって及川さんに関係ないじゃないですか。』
及{千尋ちゃん酷い!!及川さん泣いちゃうよ?!}
『あ、どうぞご自由に』
及{岩ちゃーん!!千尋ちゃんが俺のこといじめるー!!}
なんてくだらない会話をしていると、電話の向こうから岩泉さんのものと思われる「うるせークソ川!!」という声が聞こえる。
『…で、本当の要件は何です?わざわざ知らない電話番号からかけてくるなんて。よっぽど出てほしかったんでしょう?』
私は少しため息まじりで及川さんに聞く。
あのかつお節頭がこんな面倒くさいことするわけがない。
何か特別な理由があると思ったからだ。
及{…顧問の先生から聞いた?}
私の言葉を受けて、及川さんは静かに話し始める。
『練習試合の条件ですか?』
及{うん。
俺は千尋ちゃんには今からでも青葉城西高校に来てもらいたいって思ってる。
"あの事" があるから無理にとは言わないよ。
でも考えてほしいんだ。今の俺たちを見て考えてほしい。
…だから引き受けて。}
『…………。
ご心配にはおよびません。話を聞いたときから、条件はのむつもりでいましたから。
でも、及川さんの望みに関してはノーコメントです。
じゃ、失礼します。』
及{うん、じゃあね。会えるの楽しみにしてる。}
ガチャ
及川さんの声が耳に残ったまま静かに電話を切って、
スマホを片手に天井を仰ぐ。
…及川さんがそんな事を思っているなんて想像もしなかった。
別に喧嘩してた訳じゃないけど、及川さんをはじめとする北川第一の人たちとはここ一年連絡を取っていない。
だから皆が私のことを、私というマネージャーをどう思っていたかなんて知りもしなかった。
『"今からでもウチに来い"か……。
まるで牛島さんみたいだ…』ボソッ
口から溢れた一言は誰も居ない体育館の中へと消えて行った。
誰も居ない体育館……
誰も居ない………
あれ……??
『皆は??』
武「あぁ、皆ならいましがた帰りましたよ?」
誰も居ない体育館を見渡していると後ろから声が。
振り返ると武田先生が優しく微笑んでいた。
『え、私おいていかれた…』
武「……ドンマイです茨木さん。」
『………』
1205人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 全然大丈夫です!お気になさらないで下さい! (2019年6月20日 6時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - すいません( ̄▽ ̄;)10番のイメージが強すぎて勘違いしてました(^_^;) (2019年6月20日 3時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 原作沿いに書いているのですが、私の書くスピードが遅いもので……。すみません(^_^;)烏野10番の日向翔陽はもうしばらくお待ち下さい!!今回はコメントして頂いてありがとうございました!これからも本作品をよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年6月19日 21時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 初めまして!コメントありがとうございます!m(_ _)m先程、単行本2巻の方で確認しましたところ、青葉城西高校との初めての練習試合では、日向のゼッケン番号は5番でした。そこはまだユニフォームが届く前のお話なんですね! (2019年6月19日 21時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - 初めまして(笑)今、練習試合のところまで読んだのですが、日向の背番号10番なのに5番になってるので訂正お願いします(^_^;) (2019年6月19日 18時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんねむ | 作成日時:2019年1月11日 0時