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ep.112 お開き ページ21

『バーボンさんね、名前は知ってるけど会ったこと無いのよ。いつも都合が合わなくてさ』

コ「え、そうなの…?」

『うん。え、なんかダメだった…?』

コ「いや、ダメじゃないけど…」

赤「それで、降谷くんは知っているのか?君が彼らと関わりを持っていることを。」

『そんなまさか!言うわけないじゃないですか!報告書溜まってるのに友人とお酒飲んでるなんて知れたら私殺されちゃいますもん!降谷さんおっかないんですからね!』

コ「そ、そう…」

『うん…。?』

赤「………」

コ「………」

『………』


私の言葉を最後に二人は黙ってしまう。
…やっぱり話がよく読めない。


赤「今夜はそろそろお開きにしようか…」

『あ、はい…』


突然、グラスに残ったバーボンを飲み干した赤井さんが、私に向き直ってそう言う。
私は反射的に返事をした。


赤「送っていく。」

『え、いいですよ?隣ですし…』

赤「俺がそうしたいんだ。送らせてくれ。」

『あ、ありがとうございます?』

赤「ん」


私がグラスやら何やらを片付けていると、赤井さんが「送る」だなんて言い出した。
昴さんの時はそんなこと一度も言わなかったのに、一体何があったというのか…

そんな事を思いながら荷物に手を伸ばした。


『あ、そういえばコナン君はどうするの?』


リビングのドアに手をかけながら後ろを振り返る。すると、赤井さんの後ろからひょっこりと顔を出すコナン君。


コ「今日は博士ん家に泊まるんだ」

『そう…。じゃあコナン君先に送るよ。ね、赤井さん?』

赤「あぁ」

コ「ありがとう千尋姉ちゃん、赤井さん。」

『どういたしまして。』


私は赤井さんとコナン君の顔を交互に見てそう言った。それに対して赤井さんは短く頷き、コナン君は可愛らしい声でお礼を言った。


『おやすみコナン君。』

コ「おやすみ千尋姉ちゃん。」

『じゃあ博士、お願いします。哀ちゃんもおやすみ。』

博「すまんのぅ送ってきてもらって。」

哀「おやすみなさい。」


コナン君を博士の家の玄関先まで送る。ちなみに赤井さんは門のところにいる。今は"沖矢昴"じゃなくて"赤井秀一"の姿だからね。

玄関から顔を出す博士と、奥でパソコンに向かう哀ちゃんに声をかけて、私は扉を閉める。そして赤井さんの元へと小走りで行った。


『お待たせしました。』

赤「あぁ」


赤井さんは短く返事をして歩き出す。
私はその背中を見てなんだか胸の奥が暖かくなった。そして弾む胸を抑えて隣を歩いた。

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りんねむ(プロフ) - コメント、応援ありがとうございます!これからももっともっと楽しんで頂けるよう頑張ります!! (2020年4月11日 2時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
#Marisa - めちゃくちゃ面白いです!これからも応援してます!更新頑張ってください! (2020年4月11日 1時) (レス) id: 12856f7fd8 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - イアデビルさん» コメントありがとうございます!!頑張ります!!(^_^)丿 (2020年4月4日 17時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (2020年4月3日 13時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - ルイさん» コメントありがとうございます!ファミリー揃うのマジか!!って感じです!私も公開日に絶対見に行きます!(^^)v (2019年12月6日 16時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんねむ | 作成日時:2019年11月25日 0時

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