トリプルフェイスのご寵愛【名探偵コナン】

ep.1　私の日常 ページ2

「そこの車止まりなさい！」


今日も朝から道路交通法違反の車を、パトカーで追いかける。
ただ、今日の車はいつもとは少し違った。

実は、宝石強盗犯の逃走車両なのだ。
初めは信号無視で追っていたんだけど、途中で無線が入った。


《ｻﾞｻﾞｯ…の車両現在逃走中。ナンバーは新宿な0681…》

美「っ…！先輩どうしましょう！あの車のナンバー、逃走車両ですよ！」

『大丈夫よ美華ちゃん。私に…任せて！』


不安そうにこちらを見る後輩にそう言って、私はハンドルを握り直す。
そして思いっきりアクセルを踏み、スピードを上げた。


『待てって言ってんじゃろがいこのアホんだらぁぁぁ！！』

美「先輩？！？！」


ブゥーン

キキィ

キュキュキュキュッ


『ようやく止まってくれたね。さぁ、職務質問を始めようか。』

美「…死ぬかと思った…」



私の名前は蓮水千尋。
日本の道路交通を守るおまわりさんだよ。

ちなみに今、さっきの車を現行犯逮捕したところ。
後部座席に盗んだ宝石見つけたからね。
あと信号無視と、一時不停止、スピード違反などなど…
全くずいぶんとやってくれたね君。
お金が無かったんだってさ。



美「あの、ところで千尋先輩。」

『んー？』

美「どこであんな運転覚えたんですか…？」

『高校の先輩に教えてもらったの！私高校時代かなりやんちゃしたのよね笑』

美「いや笑いごとじゃないですから…。死ぬかと思いましたよ。」

『あはは！生きてるから大丈ー夫！』


隣の後輩に呆れられながら私たちは巡回を再開するのだった。

先程の運転を彼(・)に見られているとも知らずに…




「へぇ…交通部にあんな子が…。
…引き抜くか。」



その人(・・・)は左耳に手を添えて、部下にある命令を出した。



「風見。公安に1人、新しいやつを入れる。場所を作っておけ。」


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上柴 美華(ｶﾐｼﾊﾞ ﾐｶ)

警察庁交通課
東都大文学部出身、24歳

茶髪ボブ
千尋の後輩

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