続き ページ35
｢も、戻んなくていいの？｣
｢本来なら、妹に思い出してもらいたい、っていう未練が果たされたから、還るべきなんだけど……みんなの顔、久しぶりに見たいから……｣
そんなこと、ありなの？
そういうのって、掟にしたがわなきゃとかあるじゃない……？
｢まあー輪廻に入らないっていう選択をしたら、大丈夫かな、って｣
なに!?そのシステム!
え、選べるの!?
｢いいとは思うけど……そんなことできるんだね……｣
｢うん｣
即答……
でも、
｢お母さん、喜ぶかもだよね｣
それなら……
｢分かった。おねえちゃん、お母さんに見てもらいにいこう!｣
善は急げ!
――――――
｢お母さん！！｣
｢なに？｣
お母さんは、きゅうりを切る手をいったんやめると、真剣そうな顔をしている私に向き直った。
｢お母さん……。改めて、私のおねえちゃんのこと、悼んでみて｣
｢……え？夏美のことを……？｣
お母さんは疑ってるような顔で聞き直した。
そりゃそうだろう。
いきなり娘にそんなことを言われたってわけがわからない。
｢急にどうして？｣
｢あのね……？｣
私は幽霊になったおねえちゃんのことを話した。
でも
｢A……疲れてるの？｣
こちらは真剣だというのに全然聞いてくれない。
おねえちゃんは、すごく心配そうな顔で会話を見ている。
｢も、もう！疲れてないよ！いいから、騙されたと思ってやってみて！｣
｢い、悼むってどうすれば｣
｢普通に！｣
私はアホか。普通にとか言われても分からんでしょうが。
でも、なんとかお母さんははじめたようだ。
それから……やく一分後ほど。
｢うわあああっっっっ！！！？？？ちょ、A、これ！！？？えっ！？……あれ……？｣
｢お母さん……？私、夏美、です｣
｢夏美……？本当なの……？｣
｢うん。……ただいま｣
｢…………おかえり｣
そして、静かにその白装束の肩を抱……けなかった
｢あ……そう、よね……もう……｣
｢……っお母さん……！！｣
抱けはしないが、夏美が腕の中に飛び込み、その独特の冷気を人の形でお母さんが受け取ったことで、なんとなく形になったようだった。
……そのあとは、3人とも、号泣だった。
そして、父が程なくして帰ってきて、また同じグダグダな説明をすると、母と同じ反応をし、またおねえちゃんと号泣した。
こんな感じだと……
｢一通り挨拶するの、どれだけかかっちゃうかなあ｣
きっと今度は、
なんか疲れる
んだろうな……
fin.
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ふにゅにゃん@ゆい(プロフ) - ユウさん» コメントありがとうございます!今ちょうどテストなので、明日の夜中から明後日にかけてぐわっと更新します。これからもよろしくです!! (2014年10月9日 14時) (
レス) id: 89967b37fb (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - おもしろかったデス。更新待ってます。頑張って下さいね (2014年10月9日 13時) (レス) id: a84825341d (このIDを非表示/違反報告)
ふにゅにゃん@ゆい(プロフ) - 相模さん» ありがとうございます!今日(昨日?)も更新しようと思ったんですが、宿題がまだで…w はい、頑張ります! (2014年8月24日 1時) (レス) id: 89967b37fb (このIDを非表示/違反報告)
相模 - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2014年8月23日 23時) (携帯から) (レス) id: a961cee3f2 (このIDを非表示/違反報告)
ふにゅにゃん@ゆい(プロフ) - 水龍さん» おおお面白かったですか!?はい、頑張ります!!!!これからも応援よろしくですm(__)m (2014年8月22日 14時) (レス) id: 89967b37fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふにゅにゃん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Rinlen12271/
作成日時：2014年8月10日 23時
