なんか、憑かれた。

7.そして答え ページ31

｢お前……前にその夏美を悼めば見えるって言ってたじゃん。それじゃあ、もうだめなの？｣

……確かにそうだった。

でも私はただの1度も試さなかった。

なぜなら……

｢それで、おねえちゃんは戻ってきてくれるの……？だって……だって、あんなにひどい事言ったのに……!!｣

あの時はむしゃくしゃしてて、今考えると怒鳴ったのは凄く馬鹿らしい。

でも、そんなしょうもない理由だからって、おねえちゃんが傷つき、起こっているのは間違いない。

｢なのに……戻ってくるはずが――｣

｢……そんなの分かんないじゃない｣

ふいに、陽乃ちゃんが口を開いた。

｢そうやってちゃんと反省してるなら、夏美さん、戻ってくるよ。だって……実の妹を放っておけるはず、ないじゃない！｣

陽乃ちゃんは続けた。

｢そもそも…Aちゃんは人を信じなさすぎ……。前に私たち、Aちゃんのこと親友だって思ってる、って伝えたつもりだけど……Aちゃんは私たちのこと、本当に親友だって思ってくれてる？｣

｢え……思ってるよ?そうじゃなきゃこんなふうに秘密とか……相談とかしないよ……！｣

｢じゃあ！……そういうふうに夏美さんに誠心誠意伝えればいいんじゃないの！？Aちゃんがなんとなくまだ、被害者意識を捨てきれてないからこの結果なんじゃないの！？
本当に反省して、本当に戻ってきて欲しいんならさ……｣


ちゃんと思いを伝えろ


――初めて、陽乃ちゃんに怒られた。


そしてそれと同時に、陽乃ちゃんの声と、夢の中で聞いたおねえちゃんの怒声が、重なったのだ。

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