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けたたましい音が鼓膜を突き破り、肩を揺らす。
気付いたら私はユウ君に手を引かれていた。
「あれ…えっと…、あれ？」
何がどうしてこうなったか分からない。
まず私達が今居るのは何処なのだろうか。
「お前達！勝手に寮の外へ出ようとするとは何事だ！」
「この冬休みの間は、誰であろうと寮長の許し無しに寮を出る事は許されない！」
此方に向かって大声を上げる生徒。
何一つ状況を理解出来ない。
ただ、スカラビア寮の服を着ている人達に追い掛けられている事だけは分かった。
混乱したまま逃げ回り、そしてその甲斐無く捕まる。
グリム君は溝鼠と言われて大層お怒りだ。
「さっさと部屋に入れ！」
「彼に乱暴しないで」
首根っこを掴まれ、引き摺られたグリム君。
目を白黒させながら暴れている。
やっと自由になった腕で彼を抱き締めた。
部屋に放り投げられた事は絶対に許さないけど。
もう逃げ出すなと言い残し去って行った彼ら。
鍵の閉まる音がしたので私達は此処に閉じ込められたという事だ。
「先輩、僕が分かりますか？」
少し眉間に皺を寄せながらも肩を掴まれた。
困惑とも心配とも取れよう音が彼から聞こえる。
「え、ユウ君でしょう？」
「やーっと正気に戻ったんだゾ！」
どうしてこんな質問をされているのかよく理解出来ないまま答えたら、お次はグリム君に責められる。
腰に手を当ててぷりぷり怒っても可愛いだけなんだけどな。
え、と何度も繰り返しながら二人を交互に見た。
ユウ君は良かったと安堵の溜め息を零している。
「さっきは何を聞いてもあーとかうんとしか言わなかったんだゾ」
未だ理解出来てない私を不思議に思ったのかグリム君が眉を顰めそう言った。
それを聞いて余計に混乱した事は内緒にしておこう。
「え…っと、私達はどうして此処に居るのかな」
私の質問に二人が目を丸くさせる。
もしかして変な事聞いてしまったのだろうか。
「はぁ？オメー何言ってるんだ」
「ジャミル先輩に頼まれて、僕達はスカラビア寮に来たんです。覚えてませんか？」
彼の口から出てくる単語を頭の中で往復させる。
バイパー君、スカラビア、頼まれた。
「あ…そっか、そうだった」
それはぐるぐると渦巻く頭の中を手探りで見つけた確かな記憶。
衝撃的な出来事だというのに、どうして忘れていたのだろう。
「取り敢えずは大丈夫そうで安心しました」
グリム君を抱き締めて元気注入。
ちょっと怒られた。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
