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「ところでオマエらこそ、なんで冬休み中なのに学園に残ってるんだゾ？」
私も気になっていた事をグリム君が尋ねた。
言われるまですっかり忘れていましたが。
「それは…話すと少し長くなる」
言葉を濁すバイパー君。
これまでの流れから徒ならぬ厄介事の匂いがする。
横目でユウ君をちらりと見れば、彼も同じ事を考えていたらしく目が合った。
そして小さく頷き、前を向く。
「長くなるなら結構です」
「うん、忙しそうだし」
控えめな笑顔で返した。
「スカラビアは全員、寮長の命令で…」
「帰りたくても帰れないというか…」
料理を運ぶ為近くに居た生徒が小さく溢す。
あれ、意思表示したんだけど届いてないのかな。
もしかするとさっきのって全然意味無かった？
不満を漏らす彼らを咎め此方に向き直ったバイパー君は、何事も無かったかの様に私達を寮へ案内した。
「ちょっと待って、グリム！」
上機嫌な黒狸ちゃんを引き止めるユウ君。
彼はこうも上手く話が進むのを少し怪しく感じると言った。
「今まで僕らが遭遇した数々を思い出して」
「そうだよ。ご飯を貰えるだけとは限らない」
バイパー君には聞こえないように小さな声で話した。
頭の回転が早い人を敵に回すのは得策じゃない。
「君達が来てくれたら、寮長も喜ぶだろう」
そんな私の懸念を知ってか知らでか、彼は私達の視線を集める。
「──来てくれるな？」
刹那、頭がぐらつく。
ふわふわしたと言った方が近いかも知れない。
私もユウ君も気付いたら頷いていた。
「君達を招待できてとても嬉しいよ」
不思議な感覚に戸惑いつつ鏡を潜る。
冷えた身体が温まるどころか蒸せ返る暑さに倒れそうだ。
「先輩、大丈夫ですか？」
「なんとか…？」
どちらかと言うと夏が苦手だけど、寒さも暑さも苦手な私からすれば学園も此処も大して変わらない。
両方地獄ならユウ君達と一緒に居る方が楽しいし安心だ。
出されたご飯をもぐもぐ頬張るグリム君が可愛らしくて撫で回したい。
けれど今そんな気力も体力も残ってない。
「オマエは食べねーのか？」
「うん、ちょっと食欲無いや…」
談話室に通された私は、座るや否や液体の様にだらけた。
「Aは暑いのが苦手なのか」
「想像以上だったからちょっと驚いちゃって」
スカラビア寮の気温を甘く見ていた。
噂は前から聞いていたけれど、言うほどじゃないだろうと思っていたのだ。
そうこうしてる間にアジーム君が来た。
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りん(プロフ) - ふわなさん» ありがとうございま😭劇遅亀更新野郎ですが、頑張ります！！！！ (2021年11月16日 21時) (
レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - とっても面白い作品ですねヾ(≧▽≦*)o更新楽しみにしております！ (2021年11月16日 13時) (レス) @page34 id: 7054f2498a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！！！！わかりにくかったかなーと思ってたので、嫉妬してるところ伝わって嬉しいです😂 (2021年11月13日 20時) (レス) id: 0e75b6d63c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)リドルくんの嫉妬とか可愛いです(●´▽`●) (2021年11月12日 22時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 花束さん» ああああああ！お返事遅くなって申し訳ないです！ありがとうございます😭😭そう言ってもらえて凄く嬉しいです！更新、暫しお待ちを！！ (2021年10月15日 21時) (レス) id: 35357c875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月15日 18時
