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私が一人で勝手に混乱している中、話を進めるトラッポラ君。

急にしばらく誕生日じゃないとか言われても私の脳味噌は余計に混乱してしまいます。


「だから、なんでもない日のリベンジを要求する!」


今度はリドル君がタルトを作れと言われてた。
そしたら許してやらない事もないって。


なんだ、ただの素直になれない子なだけか。


「外野は黙ってろ!」

ユウ君も同じ事を思ってたようで、口にしたら怒られてた。

…言わなくて良かった。

だってまた怒られちゃう所だったもん。

「いい?わかった?」
「…うん。わかった」

しゅんとするリドル君。
初めて見たその表情に驚いた。

そして、可愛いなと思ってしまった。

本人には言えないけれど。


「歩み寄りは美しきかな。これで一件落着ですね」
「わっ…いつから居たんですか」
「先程から居ましたよ」


何事も無く澄ました顔でしれっと帰ってくる辺りが学園長って感じする。

主人公は遅れて登場するっていう流れは御伽噺だけですよ。


「つーか先輩さ、寮長にそのまま突っ込んでくとか聞いてないんだけど」
「あっ覚えてたんだ…」

医務室に向かうリドル君とクローバー先輩を見送り、激戦で荒れ果ててしまったお庭をみんなで片付けていた。

うちの寮に有るお庭は何処よりも写真映えする程に綺麗だから、それはもう必死に取り組んでいました。

そしたらいきなり来たの。

既に眉毛が釣り上がってる。

もう私に火の粉が飛び移る事はないと思ってたからとても油断してました。

この子、怒るとおっかないんだよね。


「だってあれが一番の方法だと…」


というか気付いたら体が勝手に動いてたんだもん。

何処かで大丈夫だと確信があったからなのかもしれない。

「まじびびったからやめてくんね?」
「でも丸く収まったよ」
「そーゆー問題じゃないんすよ」

年下に咎められる私。
これじゃあ先輩としての威厳云々だ。

けれど、私からしてみれば最善策を取ったつもりだったんです。そうするしかないと思ったんです。

だからそんなに怒らないでほしいんです。


「寮長を助ける為に先輩が怪我してちゃ意味ないでしょってコト」
「…ごめんなさい」
「口だけならどーとでも言えるんすよ」


だって、確かに擦り傷はあるけれど大きな怪我はしてないし、結果的にリドル君も救出できた。

反省する理由が見つからない。


「二人とも〜!手が止まってる〜!」


遠くからダイヤモンド先輩の声がした。

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りん(プロフ) - ラムさん» はじめまして!そう言っていただけると此方も凄く嬉しいです!ゆるゆる更新になってしまうかもしれませんが、頑張ります!ありがとうございます! (2020年9月27日 0時) (レス) id: 6f476b47f8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年9月26日 16時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2020年8月27日 15時

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