幽霊くんと天馬くん【男主】 (ページ2)

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邂逅ページ2

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それは突然だった。

いつも通りの1日を過ごしていた。

家でも何事もなく、
学校に着いてからも何気ない日常を送っていた。

…前髪を焦がされそうになるのは果たして何気ないのだろうか

しっかりと授業を受けフェニランヘ＿

ショーの練習をしている時も普通だった。

皆でひとつひとつ確認しながら完成させていく。

そう、いつも通りなのだ。

「よし！今日の練習はここまで！！各自気になることがあったら相談すること！次のショーも笑顔に慣れるようなショーにするぞ！！！」

― ― ―

帰り道、園の門を出た瞬間

『よっ』

「？お前、誰だ…ってなんか色薄くないか！？」

『俺知らん間に幽霊なってたぽくて！』

門を出てすぐ声を掛けてきた同じ高校の制服を着たヤツ。誰なんだコイツは！！まてよ、ゆ、幽霊…？

「ゆ、ゆゆゆ幽霊！！？！！？！」

『いやぁ、俺もよく分かんないんだけどさ、気付いたら幽霊になっててさあ』

みて、壁もくぐれんの！幽霊！と鈴を鳴らすようにころころ笑っている。いや笑っている場合か！！！ギャァアア！！

『俺の名前はA。生きてた時の記憶が断片的にしか思い出せなくて苗字とかは分かんないんだ』

「ナチュラルに自己紹介をするな！…まあお前悪いやつではなさそうだからな、仕方ない！オレも自己紹介をしようではないか！！オレの名前は＿＿＿」

『ふはっ…天馬司、だろ！』

柔らかく笑ってオレの名前を当ててみせるAと言うヤツ

「…なんでオレの名前を知っているんだ！？」

『なんでって、俺にも分かんないけどなんかスッと入ってきたんだよな、幽霊ってすごくね！？』

「全員の幽霊がそうとは限らんと思うぞ…」

あ、そうだ！と閃いたように握った拳と手のひらをポン、とやってみせるA

『なあ天馬くん、幽霊って未練が残ったヤツが生きていた世界をさまようって言うけど、俺には記憶が断片的にしかないからさ、分かんないんだよね。

幽霊になってから間もないし未練探すの手伝ってよ！』

そういって笑うAは幽霊なのに影なんて一切感じさせないような太陽のような明るい笑みを浮かべていた

「よく分からんが…まあいいだろう！なんせオレは未来のスターになる男だからな！オレに任せろ！！」

『ふふ、いいね、未来のスター！よろしくな！』

Aは幽霊なのに、どこかあたたかい気がした

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