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兎の人 ページ14

夜兎は絶滅の危機にあると言われているけれど、案外どこにでもいるんじゃないだろうか。
それとも、俺が夜兎をおびき寄せる体質なのか。
なんてことを思いながら、橅緂と別れた後もぶらぶらと歩く。

細路地に入る時、見覚えがある男とすれ違った。

「、、ヅラ?」

「ヅラじゃない桂だ」

今日はバケモンは連れていないらしい。

「それにしても、今日は随分と重装備だな」

「宇宙警察が来ているらしい。宇宙の警察にはなんの敵対心も無いが、地球の警察と組んでいるならば話は別だ」

「あっそ」

向こうは全員が夜兎。いくらヅラでも勝てる保証はない。もちろん俺もだが。

「せいぜい、喧嘩は売らないようにな」

「分かっているさ。今日は大人しく散歩でもしておく」

散歩をする暇があるなら、警察に見つからないように家に篭った方が賢いと思うのだが、アホだからしょうがない。
また捕まって、性懲りも無く脱走するのだろう。

「じゃあな」

「ああ」

兎の人侠←花のような人



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作者名:林檎飴 | 作成日時:2019年9月10日 0時

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