【HQ!!】稲荷崎のマネって全国経験者らしいよ。

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ｺﾝｺｺﾝ

「大丈夫でーす」


『失礼しまーす』

『笛くださーい』


「はいどーぞ」


『ありがとうございます、助かりました！』

この独特なノックのリズムは

更衣室とかに入るときに

着替えていますかー？

という意味だ



「あれ、Aちゃん、それって練習用の笛やんな？」


『？そうやで、耳元で吹いたろか？』


「それは耳死ぬからやめといてくれ…」

「いや、そうやなくて、いつも自分の笛持ってなかったっけ？」


『あー、それは出発直前に忘れてるの思い出して、ちょうど部室に戻ってた北さんに取っといてもらったんや』


「はー、なるほどね」


「あ、A！田貫のボール混じってたからこれ向こうに返しといてくれ」


『えーと、それは今の方が…？』


「ええな。」


『…頑張ります…』


ｶﾞﾁｬｯ


「意外と人見知りとか、可愛ええとこあんねんなぁ…」


「あれ、治もしかして？」


「角名、ちょっと黙っとき。ツムがうるさなる。」







「いや、だから！！！向こうのマネージャーがくっそ可愛いかったんやって！！！」


「それは薄利さんのマネージャー欲しいって気持ちのせいでフィルターかかってるんやろどうせ！」


「お前らも一回見てみろや！！絶対思うはずやって！！」


「キャプテン、もうそろそろ練習再開しないの？稲荷崎の準備終わっちゃうよ」


『あのー…』


その言葉で一斉に振り返られる


『ボール混ざってたみたいなので、返しに来ました。』


・・・

「おん、ありがとうな」


『あ、薄利さん、もうそろそろうちが体育館来ると思います。』


「りょーかい、ありがとね〜」


『じゃあ、失礼しました』


「あ、お前Aか？」


『あ！久しぶり！元気してた〜？』


「おう、まぁな。」


『それじゃあ失礼しました』





「おいおい、云奈。お前なんであんな可愛い子と知り合いなんだよあぁん！？」


「ずるいぞ、先輩の俺らを差し置いて！！！」


「いや、あいつ中学の同級生っす。」


「え、は？」


「ってことは、あの子、あの目赤中か！？」


「そうっすよ」


「あんな可愛いのに？」


「だからそうだって言ってんじゃないすか」


「え、聞きたくなかったぁ…」

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