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あのバスの車内がざわついてて良かった。


本当に。


あんなの周りに聞かれてたら


私終わってた。


良かった。


「A〜!足がフラついてる。集中しろ!」


大きな声にビクッと反応する。


いけない。今は練習中なのに。


集中しなくちゃ。


「今日は…何の曲を流そうかな…」


普段おとなしめな椎崎コーチが声を張り上げている。


…これは強化合宿では毎年のこと。


なんか、椎崎コーチは強化合宿に来るといつもこうだ。


熱入ってるっていうか…。


まあ、いつもと様子が変わるんだよね。


「Aったら何ボーッとしてんの。羽生くん見てるよ」


「え"」


振り返ってみるとリンクの外で皆の様子を見てる結弦と目が合った。


結弦はまた微笑む。


私は恥ずかしくてすぐに目を逸らす。


「A〜そこはぐっと見つめ返さなきゃ。かーらーの、羽生くんにスマイルで手を振るーーー」


「真弓さ、それをこの私ができると思ってんの?」


「………無理だね」


「分かればよろしい」


あぁ…集中できないよこんなんじゃ。


ーー椎崎sideーー

「Aのやつ…ステップの磨きが足りねぇな」


あいつは技術を磨き上げれば世界を背負うスケーターになれるはずなんだがな。


まだ自覚足りてねぇみたいだ。


真弓は…技術はどんどん上がってる。


でも表現力に関してはAほどまではいかず、乏しい。


楽しそうに滑れてない。


「椎崎さん」


そんな時結弦が声をかけてきた。


「どうした、結弦」


俺がそう言うと結弦はAの方を向いて、


「気になってたことがあって。彼女…Aちゃんは一体何を思ってスケートをしてるんでしょうか」


……そういえば聞いたことがない。


いつも俺がそう聞いたとしてもあいつは口を濁すばかりだった。


「さぁな…。俺にでさえ分からねぇ。でもな、一つ言えるのはあいつには確実に力があるってことだ。それは結弦、お前にもわかるだろ?」


結弦は大きく頷く。


「えぇ。この3週間ほどの間に、僕は彼女から多くのことを学んでますよ」


結弦は真剣な顔をした。


「沢山学んでくれ。…んで、Aと真弓のことよろしく頼むぞ」


「はい。もちろんです」


結弦は強い笑顔でこちらに向き直った。

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セット - 主人公ちゃんと性格が似てるwww (2014年3月1日 20時) (レス) id: f7df8218cd (このIDを非表示/違反報告)
RinA(プロフ) - ♪ピアノ♪さん» ありがと!(*бωб) (2014年2月24日 16時) (レス) id: e529069e38 (このIDを非表示/違反報告)
♪ピアノ♪(プロフ) - RinAさん» RinAちゃんの神的な実力だよ!続編、これからの展開楽しみにしてるね♪ (2014年2月23日 16時) (レス) id: de1fc73504 (このIDを非表示/違反報告)
RinA(プロフ) - あおいちご♪さん» りょうかいです!(*бωб) (2014年2月23日 12時) (レス) id: e529069e38 (このIDを非表示/違反報告)
あおいちご♪(プロフ) - ありがとうございます♪良かったら私の小説も読んで下さい !! 小説名 君を愛しているよです! (2014年2月23日 10時) (レス) id: 786339ce58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RinA | 作成日時:2014年2月15日 10時

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