さん ページ3
少し手が空いたので院内をうろついていると､
泣いている小学生っぽい子がいた｡
『どうした？どこか痛い？』
｢お腹…痛い｣
『分かった､お母さんは？』
｢トイレ行った…｣
『ちょっと待っててね｡』
私は外科に行って宮舘に言った｡
『…だから､多分もうすぐ来る｡名前は受付の時に私が書いとくから』
宮舘｢分かった｡ありがとう長谷川ちゃん｡結果はまた伝える｡｣
『ありがと｡心理科の方にいるわ』
ロイヤルな笑顔で送り出され､男の子の方へ向かった｡
お母さんも戻ってきていたようで､事情を説明した｡
『外科の方に手続きしてますので､案内しますね｡』
母｢ありがとうございます…！｣
『僕､お名前なんて言うの？』
｢ラ､ラウール…｣
『ラウールくんね､分かった｡お母さん外科の方にお願いします』
私は外科受付に行って先程聞いた名前を言い､
宮舘にもう一度伝えておいた｡
『名前はラウールくん､腹痛を訴えてる』
宮舘｢本当にありがとうね､長谷川ちゃん｡検査結果､通告する｣
『よろしく』
私は外科を後にした｡
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
櫻井｢へー､それでその子は？｣
『まだ分からない､でも腹痛でトイレに行ってないってことは多分虫垂炎だと思う』
松本｢…長谷川さ､どの科でも行けんじゃね？｣
『まぁ…正直外科ぐらいの知識だったら備えてる｡でも心理科の方が人の心を幸せに出来るし､循環器内科は人の命を司っている臓器の病気に関われるから』
田中｢すごいっすね､Aさん兼任だけでも大変そうなのに…｣
『樹くんは私と違って診療してるからね､まぁ松本もだけど』
櫻井｢じゃあ俺にも出来なくはないってこと？｣
『櫻井はもっと理解力があれば､まぁ今のままでも出来るか』
櫻井｢え､なんか俺にだけ当たり強くない…？｣
『そんな事ない』
心理科で他愛もない会話を続けていると､
山下から電話があった｡
蓮くんの検査が終わったから､来て欲しいとの事だ｡
階を一つ上がり､循内のナースステーションに来た｡
廉｢あぁ､Aさん｡｣
『廉､サポートありがとう｡山下は？』
廉｢執務室やと思います､お疲れ様です｡｣
『いえいえ､廉こそおつかれ』
と言って執務室へ向かった｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：笑努 -えぬ- | 作成日時：2020年3月15日 0時
