ぶりっ子と悪女とモブのヒロインがいる部活荒れすぎてる。3【ハイキュー】

126 ページ48

＿＿＿＿



「…うぇぇっ！？」


朝起きたら、遥人と手を繋いだまま寝ていた。



つい大声を出してしまい口を抑える。



そうっと遥人の様子を伺うと、まだすやすや寝ている。


起こさないように自分の家に入り、シャワーを浴びる。




顔を洗いながらぼうっと考えていた。




最後に私が遥人を思い出して。



遥人に助けてって言って。




遥人はほんとに助けてくれて。





「あぁぁ！！」



恥ずかしくなってシャワーを体にぶっかけて冷たさに驚く。




湯船に口まで使ってもう一度考えた。




何度考えても、あの時から変わってない。




「…あぁ、まじかぁ…」




頭まで沈んだ後に一気に立ち上がって風呂を出る。



髪を乾かして着替えていると家のドアが開く。



焦ったような顔の遥人。



「うわ！Aいた！…よかった勝手にどっか行くなよ…」


「え、ごめん。ぐっすりだったから」


「…悪かったって」



ばつ悪そうに視線を逸らした後に近寄ってきて手を掴まれる。



「もう大丈夫？」


「…うん、ほんとに大丈夫」



まだ心配そうな遥人に笑って言った。


「ほんとだよ。」



「ご飯用意してるから」


「ほんとー？今日のご飯は目玉焼きですか！」


「いや焼き魚」


「あらら外れちゃった」



遥人の家へ行き、椅子に座る。



向かい合って手を合わせてご飯を食べ始める。




「そういえばね、遥人。」


「ん？」


口いっぱいに頬張りながらこちらを見る遥人。




「好きだよ。」


「…ふーん…ゴホッ、ゴヘッ、んーんー！！！」



「え、ちょっと何詰まらせてんの」



水を渡すと急いで飲み干す遥人。



そしてこちらを信じられないような目で見た。



「…今、なんて！？」



「えー？だから」



箸を置いて頬杖を着いてにんまりと笑う。



「好きだよ」




「…あぁ」



遥人は顔をみるみる真っ赤にさせた後に天井を仰いで顔をおおった。




「…まじか、まじか…まじかぁ」



「まじだよ」




顔をこちらに戻した遥人は真剣な、すこし心配そうな顔で言った。




「…じゃあこれからもずっと一緒に居てくれる？」



「…ふふ、もちろん。当たり前でしょ。私の隣には遥人しか居ないし遥人の横には私しか居ないもん」




「…あー念願の、念願の」



もう一度空を仰いだ遥人は私に抱きついてくる。




「…ありがとう。好き。ちょー好き。めっちゃ嬉しい」


「ふふ、語彙力どうしたの」


「…嬉しすぎてぶっ飛んじゃったよ」


「…私も好きだよ。」



遥人の背中に手を回した。

127→←125

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す