ぶりっ子と悪女とモブのヒロインがいる部活荒れすぎてる。3【ハイキュー】

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体育館がざわつく中、青葉城西では異様な空気が流れていた。




「え、どういうこと？おざわっちスランプじゃなかったってこと？」


コートを見ながら、及川が固い声で言った。




「嘘．．．ってことになるな」



「でも、なんで．．．」




「．．．あいつの、一年の時のサーブ。正にあれでしたよね」



矢巾が固い表情をしたまま呟いた。



「．．．じゃあ、あれが小澤さんの本当の実力ってことですか」




国見がコートから視線を外さないまま、言った。




「．．．俺らのこと、嫌いなんですかね」




渡が言った言葉に、静まり返る青葉城西。



「とっ、とりあえず！後で二人に話聞くとして、とりあえず試合見よっか」




及川が焦ったように言った。


再び視線を戻したコートでは、木兎がサーブを打っていた。



全国五本指のスパイカー。サーブも力強く勢いがある。



「っ、悪い乱した！！」



レシーブが苦手な司が狙われ、ボールがAの位置から離れた場所へ飛んでいく。



普通なら他のメンバーがカバーするであろう場面。


当たり前のようにAはボールの下に走り出し、低いボールをしゃがんでオーバーでセットした。




「新！」



「A！！」




八雲の前に、ボールが来る。
それを八雲が叩きつけ、ボールはネットの向こう側で高く跳ねた。





「やっぱいつもの打点打ちやすいな」



「ごめんね？ずっと打ちづらいの打たせて」





当たり前のようにボールをセットしたAに、及川は息を呑んだ。



三隅がサーブを打ち、それを返される。



「うーん、そろそろやっちゃう？」



「！．．．いいじゃん俺こーゆーの大好き」




遥人とAが目を合わせて笑った。






「翔陽！飛雄！！」



遥人が叫ぶ。



「よく見とけよ！！」







Aが頭上のボールに手を伸ばしたと思った瞬間。





梟谷のコートにボールが落ちていた。







床に着地し、Aとハイタッチを交わす遥人。




「は！？」


「変人速攻！？」




「うえええ！？」


「なっ！？」




体育館が再びどよめいて、日向と影山は目を丸くする。





「練習したんだよね。めちゃくちゃ」


「だってかっけーじゃんあれ」



びっくりした？と笑って言うA。





「．．．使えるものは何でも使い、敵の裏をかく。．．．正に、鬼謀な司令塔だな。」




猫又が目を細めて云った。




猫又を不思議そうに見る武田。

そして手元に目を落とし．．．




「あっ、あああああっ！？」



叫んだ。

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