可能性と無限の翼【ハイキュー】

第十二話　会いたくない ページ23

GW合宿最終日。




因縁のゴミ捨て場の決戦の当日。







夏目は千葉県に居た。








鳳凰学園の転入試験を受けるために。







少し前に主将の朝霧恭介こと恭さんと副主将の伊神拓哉こと拓さんから連絡が来た。



そろそろ鳳凰に戻ろうと思うっていう、まぁ転校のお誘いみたいな。







元より、インターハイ前に転校してくるつもりだったから特に驚きもせず。








敢えて合宿最終日、ゴミ捨て場の決戦の日にしたのはもちろん音駒にいる知り合いに会いたくなかったからだ。









三年前のいざこざは未だ解決できていない。





今会ったところで言い合いになって烏野と音駒の部員に迷惑をかけてしまうだけだろう。








年齢関係なく不満があればちゃんと言う、ため込まずぶつかり合うっていうバレー部のルール。



本音をちゃんと言い合えないのにいいチームプレーができるもんかっていう恭さんと拓さんの意思。




それを守ってあの日、俺たちはぶつかり合った。



普段ならぶつかり切ったらできるだけ引きずらないように周りに迷惑かけないようになかったことにするけど、

あれだけは譲れないし、なかったことにはできなかった。









日向はちゃんと伝言伝えてくれるかな〜と思いながら夏目は鳳凰学園の校門をくぐった。









「あ、日向〜」

「ん？なんだ夏目！」

「音駒にいるピンクのふわふわした髪の可愛い感じだけど性格悪そうなひとにさ、いい加減素直になって謝れよって言っといて〜」


「ぴ、ピンクのふわふわした髪の可愛いけど性格悪そうなやつに．．．」

「いい加減謝れよ、ね」

「わかった！」

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