治らないなんて希望を捨てないで【小説】

不調　昌 ページ10

「ん、、、」


不意に意識がはっきりしてくる。

どうやら寝てしまっていたようだった。

最後の記憶上04:00は回っていた筈で、現在は7時10分前。

…流石に寝過ぎたか。

伸びをして、一旦ざっとノートを眺める。

何の柄もないパステルカラーの付箋紙を参考書にはっつけて閉じ、ノートと共に鞄に投げ込む。

…居眠りをしてしまうとは。

鞄のチャックを閉めようと立ち上がって硬直。

今日は、確か土曜だっけ。


「はぁ…。」


左目にかかる自分の髪をくしゃりと掴んだ。

駄目だ、今日は不調だ。

もう一度、先ほど投げ込んだノートと参考書を取り出して机に広げる。

まあ、良いか。

一先ず何かに集中しておけば忘れるだろう。

そう思いながら俺はシャーペンを手にとった。



***



それから暫くして。

突然手を止めて、時計を見やる。

まだ30分しか経っていなかった。

…やっぱり今日は何か駄目だ。

たった30分で集中が切れてしまうなんて、今日はどうかしているんじゃなかろうか。

仕方なかったから、勉強以外をすることにした。

ギターは…駄目だ、紡と怒られたばかりだし。

後は…そうだな。

偶然目に止まったのは、少し埃の溜まったスケッチブックだった。



***



中庭に出てみる。

…絵を描くのは久し振りだった。

なんだかんだ言って、見られるのが恥ずかしいというのが一番だが。

久しく握っていなかった6Bの鉛筆を握り締めて、画用紙に中庭を写しとっていく。

意外と画力は落ちておらず、約20分で朧気だけど大体の間隔は掴めたような気がする。

さて、どこからちゃんと描こうか。

そう思った時だった。


「ねぇ、何してるの?」


***


ポンポン時間飛んだりしてます。

分かりにくかったらすいません。

あとは適当に繋げて下さい、お願いします。

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