変わっている ２５２ ページ15
わたしに紅茶を入れて、宗は棚に布を戻す
「なんでこんなことをしたの？」
『宗が困ればいいと思った』
「宗くんを困らせたかったの？どうして・・・？」
『そもそもお前、誰？』
「私？私は宗くんのお人形、宗くんが私の事をマドモアゼルって呼んでるわ。Aちゃんには一回ちゃんと自己紹介したと思うのだけど」
『多分お前と会話成立しなかったし。端的にしか話さなかったでしょ？お前は宗の代わりに話してるの？』
「そうねぇ〜、宗くんはお話するのそんなに得意じゃないから―――」
『文句は言うじゃん』
「・・・」
『・・・逆に何で怒らなかったの』
「宗くんは、今生きる事を頑張ってるの。大事なものをこれ以上壊さないために。宗くんにとってAちゃんはとっても大事な・・・大切な友達なの」
『我慢したの？』
「我慢じゃないわ、こんなことをするのには何か事情があるんだろうって思ったから・・・」
寛大な御心で許してくれた
そういうこと
わたしも寛大な心を持っていれば、あの地獄のような日々を耐えられ続けたのかもしれない
少しの間は耐えられたけど、限界が来てしまった
宗の限界を超えるくらいわたしが宗を怒らせればいいのかもしれないけど
宗は今生きる事を頑張っているから・・・無理をさせることになるのかもしれない
宗はわたしの事を友達だと思ってくれているから
『宗は、優しいねぇ！わたしは、なんの才能も無くて何にもできないのに・・・優しくされる権利なんて無いでしょ？宗の好みの容姿をしている訳じゃないし、特別裁縫が出来る訳でもない。天才的なものも持っていないわたしと仲良くして何かメリットある？』
自分で言っていて悲しくなるけど一緒に居る意味がないと人と人を繋げる物がない
ただ一緒に居るだけ、なんて理由は存在しない
「メリットなんて、一緒に居て楽しいからじゃないかしら？」
『楽しいとか一時的な感情じゃない！そんな単純な理由で―――』
「それではダメかしら？」
違和感のあるハスキーな声が一層強く聞こえた気がした
作り物のガラスの瞳が無機質にわたしを映す
『ダメ、とかじゃないけど。宗は嫌いでしょ・・・？』
「あら、誰だって始まりは単純で一時的な感情で動いているものじゃないかしら？美しいから好き、もっと完成度を高めたい、そこから始まるわ。初めは単純になりゆきで一緒に居ただけかもしれない、でもね
もうAちゃんは単純になりゆきで一緒に居ただけなんて存在ではないのよ」
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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味玉(プロフ) - とても今更ながら拝読させていただきました！とても続きが気になります、続きはもうお書きにならないのですか？ (2月3日 1時) (
レス) @page40 id: 1611762eaf (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 乙百女さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ (2021年1月21日 0時) (レス) id: 316294f269 (このIDを非表示/違反報告)
乙百女 - 応援しています！！頑張ってください。 (2021年1月17日 16時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - コメントありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ありません！オチはまだ未定なのですが、夢主のことを渉は大っ好きAmazing愛してる！というのだけは確かです！ (2020年11月2日 22時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 前々から気づいていたけど渉オチなんですね!どきどきします。続編おめでとうございます。 (2020年10月17日 8時) (レス) id: 3bf211d9ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる x他1人 | 作成日時：2020年7月25日 2時
