episode:5 − 勧誘 ページ17
「なぁ」
『な、なんでしょう…』
「キャラ違くね?」
『そ、そそそ、そうですか…?』
隣に座っているさとくんは、ゲーム内での私と違うことに不満があるらしい。
そりゃそうだ、こっちの私はコミュ障すぎて話せない人間なんですもの。
『わ、私、人と話すとか苦手で…』
「カルナは?」
『カルナとしての私は、こっちの私が出来ないフレンドリーなキャラクターを演じてるんです…、それだけです…、なのでその、あんまり見ないで、ください…』
じーっと視線を感じ続ける中、ちらっとさとくんの顔を見る。
ピンクの綺麗な髪に、青色の目…かっこいい…
「…俺の顔に何かついてる?」
『い、いえ!別に!なにも!!』
ジ「カルナさん、めっちゃ緊張しとるw」
な「ねww
あ、さっきはありがとうございました、せいやです」
ジ「なおとや」
『え…?』
戸惑う私を他所に3人は話を続ける。
「ログアウトしたあと、腹減ったなーってなって、俺ら3人飯食いに行こうってなったわけよ」
な「そしたら、お昼にぶつかった人を見かけて俺が走ってって、」
ジ「あとから俺が追いかけてったんや」
そんな話を聞いた私が唯一出せた言葉。
『…世間って狭いですね』
それしか出なかった。
そのあと、私はさとくんたちと話をしているうちに何とか打ち解けていった。ゲーム内でお話してたからか、この人たちは安心出来るって思ったのかな…、素の自分で話せてる。
そして、せいやさんとなおとさんは、明日朝から仕事があるらしい。残ったのは私とさとくん。
そう、2人きり。
「ねぇ、カルナ。そんな緊張せんでもええやん」
『し、してないっ…』
「そう?…あ、
『え、うん…』
「今日さ、何で泣いてたの?」
今日…?
そうだ、今日私はさとくんに泣いてるところを見られたんだ…、
「話せる範囲でいいよ。話を聞いて、少しでもカルナのことを安心させたい」
『さとくん…』
私は会社であったことを話した。
話していくうちにボロボロと涙が出てきて、気付けば私はさとくんに抱き締められていた。
「辛かったな、お疲れ」
『…さと、く…』
涙が止まらない私を静かに抱きしめて、頭も撫でてくれる。
すごく暖かくて、胸がきゅーってする。
好きだなぁって。
「…落ち着いた?」
『…ん』
「カルナさ、」
さとくんに衝撃的なことを言われるまで、あと10秒
「…STPRに来ねぇ?」
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unknown - 初コメ失礼します。「にっこり^^調査隊のテーマ」ですよね!いい曲だから私も好きです! (2022年5月23日 21時) (レス) id: 0556fb53c6 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - マメさん» そうです!にっこり調査隊です!!! (2022年5月13日 10時) (レス) id: 8b5c3e2bd3 (このIDを非表示/違反報告)
マメ - 最初の文章、ニッコリ調査隊のテーマじゃないですか⁉️ (2022年5月5日 17時) (レス) id: 1683d31495 (このIDを非表示/違反報告)
マメ - 最初の文章、ニッコリ調査隊のテーマに似てますねww (2022年5月5日 17時) (レス) id: 1683d31495 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - ネコ日和。さん» あああああありがとうございますぅぅううぅぅぅぅぅう!!!!そう言って頂けるのは本当に嬉しいです……!!!!!!!! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8b5c3e2bd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜月 | 作成日時:2022年4月18日 14時