Always with you【佐野玲於】

【パーソナルスペース】 ページ33

玲於side







「E-Girlsのオーディション受ける」






って詩音が言ったのは、詩音が日本に来て、1年が過ぎた夏。









隼「詩音ちゃん、絶対受かるよ!!!!」







俺もそう思う。あぁ、また先行かれちゃうわ…









「詩音、今度一緒に遊び行かない? 」





「真凛ちゃん、予定が合ったら行こうね」









…これは、絶対行かないやつ。









詩音の人付き合いは、典型的な“広く浅く”







友達は多いし、顔も広いけど、固定の親友とかは一切なし。







自分から一定の距離おいてるような。





壁があるわけじゃないけど、上手く上手く、人を自分のパーソナルスペースに入らせないようにしてる。







俺らとは結構話すけど、ダンス以外で会ったのは、去年の夏の1回だけ。




あのときは、2人でなぜかマラソン大会出ることになっちゃって、しかも俺負けたんだ(笑)








隼「ダンサーかー!!いいね!!早いね!!すごいね!!」






「受かるかどうかは別だわ(笑)受けるだけだもん」







「詩音なら受かるよ」









「うん、頑張るよ。2人はEXILEになるんでしょ?事務所同じだねー(笑)」






「絶対なるから」









頑張らなきゃ。







ってのが頭の5割を占めていて、






残りの半分は、









…もちろん詩音のこと。







どうやったら近づけるか、




どうやったら頼ってもらえるか、









…どうやったら好きになってもらえるのか。









……ポジティブにいこ。




玲於じゃなくて、玲於くんでも、現段階で、俺は1番詩音と仲が良い。








今はそれだけでじゅーぶん。









…って思っとこ。









＿

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