冷酷な王子に恋、始めました。Takuya.K (ページ40)

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39love ページ40

拓弥side

　
Aと逢えなくなってから大体二ヶ月が経った。

それは、本当に突然なことだった。

いつも通り屋上に行って昼飯待っててもAが来る気配がない。

腹が減っても無理して待ってたけど、予鈴がなって仕方なしに教室に

戻った。

〈A、なんかあったのか？〉

送信した指先が微かに震える。
それが何に対しての感情なのか、それともただの恐怖心なのか。

分からなかった。

なかなか返って来ない返信。

　
……それは、何時間経っても変わらなかった。

　

一人、無件の無機質な真っ白い画面を見つめる
虚しい時間が、痛いほど胸に突き刺さる。

　

……俺が、何かしたのか…？

　
なら、いつ、どこで？何をしたって言うんだ。

〈俺が何かしたのか？なら、はっきり言え。〉

言葉は強くとも、体の底から脈の動きが速まって
体中が熱くなる。

　

夜中だって言うのに、眠気なんか全くしなくて
ただただ胸が痛くて仕方がない。

　

─ﾋﾟｺﾝｯ

小さくて単調な機械音に、ふ…っと顔を上げる。
一気に頬が緩くなった気がする。

　

………でも、その内容は俺の心をもっと締め付ける事になる。

　

　

　
　
　

　

　
　
　
　
　
〈………ごめん、拓弥先輩とはもう逢いたくない。〉

…俺は、この時

　

　
　
　
　
　

　
─‥心から不幸と絶望感を感じた。