【歌い手】悪女屋さんーZweiー

#33 ページ9

美里side



やっと、やっとこの時が来た


うちが主役になれる日が


待ちくたびれたぁホントに


待ってた、ずっとずっとずっとずっとずっとずっと！


誰かが私を裏切って、虐められて王子様に助けてもらってゴールイン


この展開を待ってた。飽きるほどに


美「やっと、やっと報われる....」


準備は出来てる

あとは彼女が上手く踊って、消えてくれるだけだ

裏切られかたはどうする？


美「カッターキャーは王道、バレるよね....殴られたはキャラがなぁ」


合成の録音音声は用意できている

となると、あれだなぁ

味方については申し分ない

真冬君は絶対こっち、弱味を握って過去の鎖から離れられないからぁ

彼方君も大丈夫、真冬君がいるからねぇ

翔太君はきっと狼狽えるから手をさしのばせば一発！

奏君は諦める、そういう役がないと困るしぃ

成瀬君はわからないけど手出ししてこないはず

司君も傍観者のはず



他校には知り合いがいないからばれると面倒だけど合併なんて聞いたこともないから平気


あとは...



美「あっ、お金なぁい」


前金で使いきってしまった貯金

親にも言えないし、かといって盗めるような環境にお金はおいてあるはずがない


だったら..誤魔化すしかないよねぇ！


だって悪女屋だよぉ、騙すことはあっても騙されるなんてそうそうないと思うしねぇ


最後にちょっとでも王子様をとった柚川ちゃんには虐められて終わってもらおうっと


美「くふふふふふ、楽しみだなぁ♪」


真「あっ、美里！なんかいいことあった？」

こてんと首を傾げながら惜しげもなく可愛いオーラを出す相川真冬

美「なんでもないよぉ♥ただ、明日なんかありそうだなぁって」


そう言うとこれまた女子力抜群の相川真冬が両手を胸の前でぐっと握りしめ

真「大丈夫！僕が守るよ！大好きだもん！」



楽しみだなぁ







彼「まふの一人称って"俺"だったような.....」

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