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# Episode 1 ページ2





「おはよう、ヘ・ス!」



ヘ・スの屋敷まで来て、声をかける。彼女は驚いた表情ですぐさま私に駆け寄り、自分の来ていた羽織を私にかけてくれた。



「こ、こここ皇女様!
何やってるんですか!一国の皇女様であるあなたが、こんな朝早くに…!」

「あは、ちょっとヘ・スに会いたくなって」



ヘ・スはぶつぶつと何かを言いながらも私を屋敷へと入れてくれた。



(……って、本当はあの皇子たちから逃げてきたんだけどね)



だけどそんなことは当然ヘ・スには言えない。
言ったらからかわれて強制送還されそうだから。



「寒かったでしょう、A様…」



ヘ・スに仕えているチェリョンが、私に温かなお茶を入れてくれた。



「ありがとう、チェリョン!」



差し出されたお茶を一気に飲む。



「は〜、疲れが飛んでいくわ」

「皇女様、女の子らしくないですよ…」

「いいのよ、女の子らしさなんて!私は自由よ!」



ヘ・スが呆れたような顔になる。



「またどうせ、皇子様がらみでしょ?」

「…ぶっ!」



私がお茶を吐いてげほげほと咳き込んだ瞬間、誰かがバン!とヘ・スの部屋の扉を叩き開けた。



「Aー!」

「…!?」



その正体は___ワン・ウンだった。



「ワン・ウン…!?
どうしてここに…」

「Aのあとを追ってきただけだよ!
さあ、私と一緒に宮殿へ帰ろう!兄上や弟も待っているぞ!」

「やだよ、帰らない。」



私が即答すると、ワン・ウンはガーンとした表情になった。



「いつからそんなに冷たくなったんだよぉA…!昔は「わたし、ウンくんと結婚するー!」とか言ってたのに〜!」

「…!そ、それは昔の話でしょうが!!」

「うわぁAの嘘つきー!」

「だから!昔の話だってばー!!」



私の叫び声とウンの鳴き声が、ヘ・スの屋敷に響き渡った。

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- 続きが楽しみです! (2018年12月3日 20時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
姫稀(プロフ) - はじめまして。ソ皇子が好きで、此方の小説見つけて嬉しくて読ませて頂きました。更新楽しみにしてますね。 (2018年8月22日 13時) (レス) id: 6710fe97a5 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 更新お願いします! (2018年8月17日 15時) (レス) id: 7a5b092a46 (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 更新待ってます!! (2018年6月4日 15時) (レス) id: 504397ec3a (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - よかったら更新してほしいです!更新待ってます!!頑張ってください! (2018年3月26日 14時) (レス) id: 69efdc2dd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エトくん | 作成日時:2017年12月19日 15時

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