想いが8つ ページ14
．
チャイムの音を聞き、のそのそと立ち上がり、校舎に向かう。
｢あ〜あ、もう授業？もうおしまい？｣
名残惜しそうに百合が言う。
｢終わりだね、早く教室に戻ろっか。次の授業移動教室じゃないよね？｣
伊織が確認を取った。Aのことだ。仮に移動教室だったとしたら、きっと昼食前に言っておくだろう。
『4組は違う。次は武田先生の現代文』
｢え、そうだっけ？眠くなるじゃん…｣
『いつも寝てんじゃん』
｢いつもじゃないですぅ〜！｣
自慢気に言う百合に、Aがあきれたように言う。
『嘘言わない、最近毎日のように寝てるでしょ。新任の速水先生の社会…というか歴史の授業以外は寝てるよね』
ウグッと変な声が出る百合。図星なのだから仕方がない。
｢えっ、やっぱりそうなの？速水先生カッコいいもんね。うちのクラスの子もイケメンってよく言ってるよ｣
｢噂ではファンクラブもあるみたいやで｣
｢知ってる｣
｢あ、やっぱり？｣
『どうせ｢速水先生はイケメン。眼福｣としか思ってないでしょ。授業真面目に聞いてる？』
｢聞いてるよ！速水先生のは！｣
『もう末期だ』
Aはやれやれと首を振った。
｢伊織〜うちらは？｣
｢数学…だったかな？｣
｢ほんま？寝るかも。ほならまたノート写させてや｣
｢寝る前提かい…｣
伊織があきれたようにしながらも、きっと夏実が寝たら寝たでノートを貸すのだろう。
｢A〜、多分私も寝るからノート貸して｣
『多分じゃなくて百合のことだから100寝るでしょ』
わかっているなら話は早い！じゃ、よろしく〜！と百合が言う頃には、すでに教室の前についていた。
｢じゃあ、またあとでね｣
｢ほなな〜｣
｢バイバ〜イ｣
『またね』
伊織と夏実と別れ、Aは百合と教室に入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七瀬月華(プロフ) - 夕陽さん» 夕陽さん、コメントありがとうございます！読者さんの意見を聞けることははじめてなので、そう言ってもらえてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2022年7月14日 16時) (
レス) id: 789243bd83 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽(プロフ) - 初コメです。めっちゃ先の展開が気になります！更新頑張ってください！応援しています！(夢主ちゃんのツンデレっぷりすんごく好き！)伊織ちゃんの、夢主ちゃんのことを考えてるからこその葛藤もいいなと思っています！長文失礼しました！ (2022年7月13日 13時) (レス) @page48 id: 1eba8c5bca (このIDを非表示/違反報告)
七瀬月華(プロフ) - みわさん» みわさん、コメントありがとうございます！楽しんでいただき、とても光栄に思います。これからもよろしくお願いいたします！ (2022年4月30日 14時) (レス) id: 789243bd83 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 初コメ失礼します。いつもすごく楽しませてもらっております。これからも頑張ってください。 (2022年4月30日 14時) (レス) @page1 id: 729c546e88 (このIDを非表示/違反報告)
りーにゃ(プロフ) - 七瀬月華さん» きゃー！返信ありがとうございます！こちらこそよろしくお願い致します！ (2022年1月1日 21時) (レス) id: d5a894c308 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七瀬月華 | 作成日時：2021年11月23日 1時
