標的34 俺はお前の大切な人−２ ページ44
麗羅視点
前髪に隠されている瞳を見つめて、あたしは自分の気持ちを正直に伝えた。
ベルさんは真剣な顔で聞いてくれていたのに、何故か困った様に苦笑した。
答えを間違えてしまったのかと心配で黙って見つめていると、頬にベルさんの手が添えられた。
凍らされていたから、結構冷たい。
｢ベルさん『も』大切な人、ね。
姫って誰にでも そう言う事言えちゃうわけ？｣
｢別にそんな事無いです。
大切な人にしか言わないです、けど……｣
｢ふーん。
じゃあ俺は大切な人だから、こう云う事しても良いんだよな？｣
「しし、」と、何かを企んでいる笑みを口元に浮かべたベルさんの顔が近づいて来る。
だいぶ接近して来て、慌てて胸を押し退けようとした その時、あたしとベルさんの間を夜風が吹き抜けた。
ふわ、と金色の髪が持ち上がり、今まで隠されていたベルさんの瞳が一瞬だけ顔を出した。
実物を見た事は無いけれど、宝石みたいな……ううん、きっともっと美しい瞳だった。
あまりにも美し過ぎる瞳が、無邪気な笑みを浮かべている口元とは裏腹に酷く真剣な色をしているから、抵抗しても良いのか分からない。
｢わー、こんな所に変態な虫歯菌がいますー｣
聞き慣れた間の抜けた声が聞こえたと思ったら、ごす、と痛そうな音と共に視界が開けた。
はっと我に返って見れば、拳を突き出しているフラン君と、耳を手で押さえながら悶絶しているベルさんの光景があった。
「鼓膜が」と唸るベルさんには目もくれず、フラン君があたしの背中に乗っ掛かる。
振り返ると、膨れっ面のフラン君の顔がすぐ横にあった。
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
