標的34 俺はお前の大切な人−３ ページ45
麗羅視点
｢これは一体、どう云う事ですかー｣
｢え、えっとー……。
そ、そう！ 相撲大会だよ〜。
相撲って云うのはね、ジャッポーネの伝統文化なの〜｣
言い訳に困り、咄嗟に笹川先輩が以前、京子さんに使った言い訳をした。
じと、とあたしを見つめるフラン君は、明らかに納得してくれてはいない。
どうしようか。
考えあぐねていると、横からベルさんが「相撲って確か、」と余計な事を言い出しそうで、あたしは慌ててベルさんの口を押えた。
すると、ぺろり。
湿った感触がして、急いで手を退けた。
瞬きをしながら見つめると、ベルさんはしてやったり、とでも言わんばかりに舌なめずりをした。
｢ベルさん、ちょっと！｣
｢変態ですー。キモイですー。
虫歯が移るんで、虫歯菌は今すぐ消えて下さーい｣
｢だーれが虫歯菌だっつーの！
針千本のサボテンにしてやんぞ！｣
｢わー、麗羅お助けー｣
ベルさんがナイフを構えると、フラン君はあたしを盾にする様に隠れた。
ちっ。ベルさんは大きく舌打ちをし、ナイフを仕舞った。
くいと服を摘ままれて振り向く。
更に不機嫌になったフラン君が立ち上がった。
｢帰りましょうよー、こんな奴ほっといて。
ミーはもう眠いですー｣
腕を引っ張られ、半ば強引に立たされる。
確かに眠そうではあるけれど、フラン君を蔑ろにし過ぎたみたいだ。
ランチアさんと一緒に現れた時の表情を思い出し、酷く胸が痛んだ。
こんな奴呼ばわれされて顔を顰めるベルさんに、軽く肩を竦める。
｢あたし達はそろそろ帰りますね。
ベルさんと、またこうして話せて嬉しかったです。
ありがとうございました！｣
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
