標的20 空気の箱と雪の使命−１ ページ5
トーマ視点
夜の十時過ぎ。
チェルベッロに言われ、ボクは校舎の横にあるプールまでやって来た。
既にヴァリアーは来ている。
水の入っていないプールの傍に立つファルソが、徐にボクの方へ顔を向けた。
ボクを睨めつける二つのサファイアと暫く見つめ合った。
蒼眼からは静かで冷たい意思を感じる。
まさに底知れぬ深海。
「トーマ！」主君の声に呼ばれて、ボクの方から視線を逸らした。
主君の周りには他のメンバーもいる。
昨日の髑髏と、珍しく雲雀も来ているようだ。
全員が揃い、プールの中央に立つようにとチェルベッロからの指示が出る。
｢うむ、ならば円陣を組むのは今が良いだろうな。
ああ、其処の二人は来なくても大丈夫だぞ！
半径十メートル以内にいる者は、円陣に入っていると見做すルールがあるのでな！｣
円陣と訊いて、明白に渋い顔をした髑髏と雲雀に頷く笹川。
そんなルールは初めて聞いたと主君がツッコミを入れるが、此処で正論を言った処で二人が円陣に加わるとは到底思えない。
恥ずかしがり屋の髑髏は未だしも、雲雀は尚更。
「トーマ、ファイ！」「おー！」笹川の掛け声の後、ボク達は全力で叫んだ。
ボクと山本は勿論、初めは乗り気では無かった主君と獄寺もである。
円陣を解いてから、隣にいた山本の手がボクの頭に乗せられた。
｢雪戦はチームの勝敗には関係しないらしいから、あんま無理すんなよ｣
｢ありがとう。ちゃんと帰って来るな｣
朗笑する山本に、ボクは曖昧に笑ってみせた。
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
