標的28 すぐ向かいに来る ページ29
トーマ視点
円陣を組み終わり、ボクらは各々のフィールドへと向かう。
比較的近くに互いのフィールドがあるボクと山本と獄寺は、三人並んで歩く。
ボクは立ち止まった。
二人も一、二歩進んでから、立ち止まって振り返る。
「どうした？」と首を傾げる二人に、ボクはどうしても言いたい事があったのだ。
大空戦の説明の時に、特にボクを心配してくれた二人に。
「さっきは ありがとう」とボクが言う。
すると獄寺が大きく頷いた。
｢当然っすよ！
トーマさんは俺らの仲間ですから｣
｢ああ。絶対に勝って、また皆で遊ぼうぜ｣
張り切る獄寺とは裏腹に、山本は穏やかな表情を保っている。
その態度に思う所があったのか、「足引っ張んなよ！」と獄寺が山本を睨み上げた。
「お前こそな」と売り言葉に買い言葉で山本が言い返すが、それらは互いを信頼し合っている故の会話だ。
「頑張ろう！」ボクは大きく一歩前に進んで、二人の背中に手を伸ばした。
ぽん んと軽く叩きながら、校舎の壁に設置されている監視カメラを確認して口を開く。
｢スクアーロは生きている。
だから心配しなくて良いよ｣
ボクが声を潜めて言うと、二人は瞬きをしてボクを見下ろした。
ボクは小さく笑い、二人の背中から手を放して再び歩を進めた。
獄寺と別れてから、山本とプールまで向かう。
プールに着くと、中央に高くそびえ立つ一本のポールが見えた。
｢試合が始まったら、すぐ向かいに来るな｣
｢そんなに心配しなくても良いって。
ボクだって守護者なんだからな？
じゃあ、また後で｣
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
