標的27 方法は問わない−３ ページ28
トーマ視点
敵味方問わず、全員の注目がボクに注がれる。
がし、と横にいた山本に肩を掴まれ、そのまま引き寄せられた。
その山本が見つめる先には、にやりと笑んでいたベルフェゴールがいる。
いきなりの事に混乱するボクは、交互に二人を見遣る。
｢おい。此奴はツナの守護者、俺達の味方だぜ｣
｢方法は問わねーって事は、トーマさんの命の有無は関係ねーって事だよな。
チェルベッロはそれで良いのかよ｣
山本の後に獄寺が続いて言う。
ベルフェゴールは小馬鹿にした様に鼻で笑った。
｢そいつは うちらが勝っても雪の守護者なんだって。
味方とか無いから。
それに元々はお前らの守護者だし、『味方になって下さい』つって味方になる訳ねーし。
方法問わないのは当然じゃん？
抵抗するなら、死んだって仕方無いね｣
「だろ？」ベルフェゴールがチェルベッロに振ると、彼女は「はい」と頷いた。
二人共、そんな事は知っているに決まっている。
それでも言い返してくれたのは、ザンザスとベルフェゴールが反応したからだろう。
『方法は問わない』と云う事は、身体的或いは精神的なダメージを与えて無理矢理に拘束する行為も許されるのだ。
ボクには効かないが、強力な幻覚で精神を崩壊させる方法もある訳で。
勿論、ベルフェゴールが言った通り僕を殺す事だって出来る。
閑話休題。
守護者全員に、カメラ搭載型モニター付きリストバンドが配られた。
観戦席から見る為のカメラと、ボス同士の戦いを見る為のモニター。
何の疑いも無くそれらを装着する山本達とは反対に、ボクは身に付ける事を躊躇ってしまう。
「どうした？」とリボーンに声を掛けられ、我に返ったボクは慌ててリストバンドを装着する。
勘の鋭いリボーンの事だ、ボクの反応からこのリストバンドに何かが仕掛けられている事など分かってしまったに違いない。
｢円陣をやるなら今しか無さそうだな｣
各々のフィールドに向かう前。
笹川が言い出すと、山本と獄寺が大きく頷いた。
「気合を入れましょう」と獄寺に誘われ、今回は自分だからか少し照れ臭そうにする主君も円陣に入る。
雲雀と髑髏とランボは、笹川の半径十メートルルールで免除だ。
「沢田、ファイ！」
「オー！」
気合を充分に入れたボクらは、各々のフィールドへと向かうのであった。
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
