標的24 告白と再会−４ ページ20
麗羅視点
｢麗羅のせいじゃねーよ。
麗羅は何も悪く無い。
今まで一人で溜め込んで、大変だったよな｣
｢そうっすよ。悪いのはチェルベッロとザンザスと、そのローシって男です。
幾ら雪の波動を持つのが麗羅さんだけだからって、人任せ過ぎです｣
あやす様に頭を撫でてくれる山本君と、あたしは悪く無いのだと怒ってくれる獄寺君の温かさに、段々と視界がぼやけて来た。
雪シリーズとか守護者とか、言葉にすれば軽く聞こえる それらに、自分では気付かない内に心が摩耗していたのかもしれない。
大変だったねと、他の何かが悪いのだと、そう云う言葉が欲しかったのかもしれない。
都会で色んなものを知り、色んな人達と出会った事はとても嬉しい事だけれど、山奥との違いに疲れていたのかもしれない。
山本君の背中に腕を回そうとしたその時、「んう、」と云うフラン君の声がした。
まさかと思い、フラン君をじっと見つめると、彼はゆっくり瞼を開けた。
寝起きで焦点の合わない二つのエメラルドが、あたしの姿を捉える。
「麗羅、」掠れた声で名前を呼ばれ、遂にあたしの涙腺が崩壊した。
｢フラン君！ 良かった、フラン君！
ごめんね、本当にごめんね……｣
思い切りフラン君に抱き着いた。
フラン君は何度もあたしの名前を呼びながら、痛い位強くあたしを抱き締め返した。
フラン君の爪があたしの背中に食い込む。
でも、それはフラン君がすぐ近くにいると云う事だから、余計に涙が出て来る。
決壊したダムの如く、あたしの瞳から涙が溢れた。
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ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年7月2日 18時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しみにしております！これからもどうぞ無理をしない程度に頑張って下さい。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 1e9e5f7638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2019年4月27日 10時
