【リボーン】純情クワドラングル (ページ10)

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標的４　好きな人好かれたい人－３ページ10

麗羅視点

ツナ君達も今度は話しながらやるらしい。

「落としますよ」「言ったら意味無いよ！」とコントを繰り広げる二人を横目に、今度は何の話を振ろうかと考えを巡らせる。

そしてふと、前にクラスの女子が話していた事を思い出した。

――山本君って、超恰好良いよねー！
好きな人いるのかなぁ？

「俺らもやろーぜ」と言われ、あたしは山本君に視線を戻して定規を持った。

｢そう云えば、山本君って好きな人いるの？｣

｢ん？ツナも小僧も、皆好きだぜ｣

｢其方の好きじゃ無くて、恋愛の方のだよー。
山本君は凄くモテるから、そんな山本君は誰が好きなのかなーと｣

｢俺、別にモテては無いけどな｣

うーん、と山本君が首を捻った処で定規を落とした。

山本君は目を見開いて慌てて掴むが、先程の記録からは想像出来ない結果だった。

山本君が掴んだのは、定規の端っ子の方。

二十センチ位だ。

プリントにその数字を書き込む。

どうしたのかと尋ねると、「油断した」と云う普通の答えが返って来た。

集中した状態と話しながらと二回ずつ終えて、次はあたしの番。

山本君のプリントの上にあたしのプリントを置いて準備している時、山本君が何かを呟いたのが聞こえた。

しかし内容までは分からなくて聞き返したが、恍けられてしまった。

変な山本君。

あたしは首を傾げながらも、実験を続行するのであった。

――好かれたい奴に好かれなきゃ、意味無いよな。