【リボーン】純情クワドラングル (ページ17)

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標的８　初代雪の守護者－２ページ17

麗羅視点

あたしが説明すると、リボーン君は「話が早ぇな」と言っていたが、何とも複雑な表情を浮かべていた。

幾ら未来が分かるとは云え、あたしがリボーン君の予想より詳細まで知っていたのかもしれない。

｢其処まで知ってんだ、雪の使命も知ってんだよな｣

｢知ってるよ。
『淑やかに積もる闇の白雪』、
『仲間の危機にのみ現れ、殺伐と敵を仕留める黒い雪』だよね｣

｢ああ。初代ボスは『大空のようだった』と言われていて、その守護者は大空を染め上げる天候に準えられた。
二代目から九代目に至るまで雪の守護者は空席だったが、初代雪の守護者だけは存在していたと言われている。
名は、『雪城リョート』｣

｢『雪城リョート』？｣

今までに、あたし以外の雪の守護者がいるとは初耳だった。

雪の波動を持つのはあたしだけだと言われていたのに、話が違う。

いや、今はきっと本当にあたししかいないのだ。

確かに初代の時代には雪の波動を持つ人は複数いて、でも少しずついなくなり、あたしだけになってしまったと考えるべきか。

あたしが最後の雪の波動を持つ人間。

もしかすると、あたしは初代……『雪城リョート』さんの血を引いているのかもしれない。

あたしが知らなかった事が意外だったらしく、リボーン君が怪訝な目をあたしに向けて来た。

いや、リボーン君はあたしを通して別の物を見ていた。