【リボーン】並盛に舞い降りる白雪 (ページ28)

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標的10　王子様と初恋－２ページ28

(いや、でもスクアーロさんが言ってくれたから、結果論なのかなー？)

ベルさんを見上げる。

さあ言え、すぐ言え、とでも言うように、前髪の下の目に見つめられているような気がした。

｢あ、ありがとうございます、ベルさん！｣

にかっと笑みを浮かべて、あたしは軽くお辞儀した。

ベルさんは「だって俺、王子だもん」と言いながら、口元を抑えてそっぽを向いた。

台詞と行動が合っていない気がしてならないけれど、もしかして照れているのだろうか。

自分が言わせた癖に、とは思ったものの、少しだけ仕返し出来たので、よく分からないけど満足だ。

勿論スクアーロさんにも、深々とお辞儀した。

｢何から何まで、ありがとうございます。
宜しくお願いします｣

｢気にすんなぁ。うちのベルが悪かったなぁ。
コイツ、ちょっと気になった奴が出来ると、すぐ連れて来るんだぁ。
……それに、跡形も無い死体の処理をするよりは、ずっとマシだからな｣

後半部分が聞き取れなくて聞き返すと、「独り言だ」と返された。

それにしても、ベルさんが誘拐の常習犯だったとは知らなかった。

何処の王子様か知らないけれど、それで良いのだろうか。

視線を感じてベルさんを見ると、目が合った。

どうしたんだろうと首を傾げると目を逸らされる。

ベルさんの思考回路は複雑怪奇だ。