【リボーン】並盛に舞い降りる白雪 (ページ25)

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標的９　王子様と同棲？－１ページ25

麗羅視点

｢……成程なぁ。
日本に行こうとした時にベルとぶつかっちまって、そのまま拉致られて此処まで来た。
そう云う事だなぁ？｣

あたしの事のあらましを三十九文字で短く纏めてくれた、Ｓ・スクアーロさんと名乗った鮫さんに、あたしは一つ頷いた。

大きなソファーに腰掛けながら、困ったように頭を掻き毟ったスクアーロさんは、紛れもなく常識人だ。

スクアーロさんが仕切ってくれなければ、間違い無く収集が付かなくなっていただろう。

感謝の気持ちを込めて小さく会釈した。

｢ありがとうございます。仕切って下さって｣

｢今の会釈可愛かった。俺にもして｣

｢しません！か、可愛いとか言ってもしません！
えーっと｣

そう云えば、まだ王子様の名前を聞いていなかった。

『ベル』と呼ばれていたからベルさんだと思うけれど、その愛称をあたしが呼んで良いのか分からなくて困る。

言葉に詰まっていると、察してくれた王子様が「ベルフェゴール」と答えた。

｢俺はベルフェゴール。
今までみたいに王子様って呼んで良いぜ｣

｢私はルッスーリアよぉ！ルッス姐って呼んで頂戴｣

ひらひらと手を振ってくれたルッス姐さんに、あたしも小さく手を振り返した。