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弐拾肆ー無茶しないで。 ページ11

山谷浩介のことは兄さんに任せ、医務室へと走った。
医務室を覗くと…誰も、居ない!?



家入「どうした七条。」




『棘くんいませんか!?』




家入「もう治療し終えたから寮に帰ったよ。」



『…そうですか、ありがとうございます!!』

次は寮に向かって全力疾走。


〈ガチャ〉



棘「あ!A!」

ドアを開けると、ベッドに座った棘くんの姿があった。



『棘くん!!』

彼の腕の中に飛び込む。



『もう!心配したんだからっ!』




棘「え、でもさっき会った時は普通に扱われた…。」



『そりゃあ、西宮先輩たちが居たもん!
棘くんだけ特別扱いは出来ないじゃん!
そんなことより、怪我は大丈夫なのっ!?』



棘「大丈夫、もう治った。」




『…私には[無理するな]って言うくせに無茶して。』



棘「ごめんごめん。」




『…。本当に、良かった。』

もう、何も失いたくないんだよ。



棘「泣かないで。」

頭をそっと撫でられる。



『泣いてないもんっ!!

…他の、皆は?』



棘「真希の怪我はもう大丈夫。でも、恵は重傷だったみたい。1年たちが今ついてる。」



『そう…。少し、恵くんの様子を見てくる。』

その後、恵くんの部屋へと向かった。医務室に居なかったから、多分そこにいるのだろう。



〈コンコンコン〉



釘崎「どうぞ〜!」



伏黒「おい、俺の部屋だぞ。」

部屋に入ると、恵くんはベッドに、野薔薇ちゃんはその側にいた。



『恵くん、その感じなら大丈夫そうね。』



釘崎「Aさんだ!!」



『野薔薇ちゃんも。』



釘崎「当たり前よ!!」

2人は黙々と何かを食べている。




『…ピザ食べてんの?消化に悪いよ?』

病み上がりにピザはやめとけ?



伏黒「俺もそう思います。」




『…7時ぐらいになったら、絶対お腹空いちゃうよね。』

今4時だもんな。実家から送られてきた、ある物が頭に浮かんだ。



伏黒「そうっすね。」



『鍋パする?』

もつ鍋セットがある。



釘崎「いいじゃない!!」



伏黒「鍋だったら食えそうです。」



『よし、そうとなれば東京校の皆を集めよう!!』



釘崎「やったー!!私手伝う!」



『だ〜め。野薔薇ちゃんも怪我したでしょ。休みなさい。』




釘崎「え〜。」




伏黒「Aさんこそ呪詛師と戦ったんでしょ。」




『大丈夫よ、怪我してないし。私に任せなさい!!』

そう言って2人に親指を立てる。




「「(言い方が五条先生に似てる…。)」」

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作者名:澪花 | 作成日時:2021年1月7日 19時

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