何もない日常に【SN】3 (ページ27)

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入場する手前、入場門がE組の隣だから話声が聞こえてくる。

ru「あーあ、あの先輩可哀想に」

mm「ふっかさん、運動部じゃないくせに脚早いからな」

今年の50m走のタイム、女子運動部の脚が早い人並みのタイムを叩き出したと聞いたことがあった。多分、宣言布告した先輩は運動部の部長なんだろうけど、どっちが早いのかはどっこいどっこいだろう。

ru「ふっかさんとあの先輩の距離によるけど、どっちだと思う？」

mm「もしふっかさん達が早くて、距離もあれば一目瞭然なんじゃね？」

ru「逆なら？」

mm「距離を縮めてアンカーのバトンタッチ」

ru「圧倒的ふっかさんに対する信頼度強くて笑うんだけど」

キャハハハ、と笑うラウ。まあ、どうなるかは決まってない。むしろこれからだ。もしかしたら穴場で岩本くん達の組が勝つかもしれないが、ちょっと楽しみだったりする。

ラウは皆が入ってるグループにさっきの出来事を送っていた。そしたら盛り上がるばかり。しょっぴーに関しては「あの女ざまぁ！！笑笑」って送ってる辺り、多分知ってる人なんだろう。

「位置について、よーーい！」と遠くから聞こえた。最後の競技、点差も若干バラついてはいるがこの競技で逆転優勝は狙う点差だ。

そして、ついにスタートの合図の音が聞こえた。