百六十六歩目。 ページ17
―Aside―
『洸汰くぅぅぅううん！！』
「っ！！ひっつくな！！」
『だってお久しぶりじゃん！会えてうれしいなぁ〜』
「......ケガは、へいきなの」
『うん、もうちょー元気。心配かけてごめんね』
「ん...」
プッシーキャッツのみなさんがヒーロー科のみんなに会いに来たらしく、マンダレイが保護者である洸汰くんも付いて来た。
私はＡ組の寮に行くのはなんとなくやだったので相澤先生からお誘いを受けたけれども遠慮した。
そしたら洸汰くんが私に会いたいと言ってくれたみたいでＡ組に行く前に寄ってくれたのである。
プロヒーローであるプッシーキャッツはメディアにも出ているのでＣ組のみんなが歓声をあげてる。
まぁ、私は一直線に洸汰くんに飛びついて抱きしめた訳だけど。
林間合宿以来、つまり私があの筋肉ヴィランに殴り飛ばされて以来の再会。
マンダレイから未来さん、未来さんから私にと洸汰くんからお手紙をもらった。
内容は感謝の言葉と怪我の心配とまた遊びたいって感じでめっちゃ嬉しくて大事にしまってる。
今大人しくぎゅーされてるのもきっと心配してくれてたから。
最後に会った時にあんなボロボロじゃ大抵の人は心配するわな...。
結果として守れたとは言っても私一人じゃできなかった。みどりくんが来てくれなかったら洸汰くんは守れなかった。
あの時よりも強くなった。でも、もっと強くならないと。
「遮止さん、あの時は守ってあげられなくてごめんなさい。洸汰を助けてくれてありがとう」
『もう終わったことですkからお気になさらず。マンダレイたちに非はありません。洸汰くんを助けられたのもみどり、...やくんの力があってこそですし。それより、ラグドールの方は大丈夫ですか？何か進捗ありましたか？』
「何もないよ！"個性"も戻ってない！あちきは事務仕事で3人をサポートしていくの。OLキャッツ！」
"個性"【サーチ】
一度見た人間の居場所、弱点が100人まで丸わかりという、なんとも強い"個性"。
オール・フォー・ワンの"個性"は他人の"個性"を奪い、または与える。
ラグドールに"個性"を返させるには奴に"個性"を使わせないといけない。
いくつの、どんな"個性"を使用できるのか分からない現状では危険な行為だ。リスクが大きすぎる。
オール・フォー・ワンは目がないから【サーチ】を持っていても意味がない。
それでも奪ったという事は使い道があるということ。
まぁ、十中八九、死柄木に渡すつもりだろうな。
▽
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作者名：えると。 | 作成日時：2023年3月30日 22時
