百六十歩目。 ページ11
―Aside―
「遮止、止まってくれ...！！」
『お、はい』
初めての感触を堪能していたら軽く両手首を掴まれた。
嫌がってるようには見えなかったけど大人しく両手をおろした。そう見えないだけかもしれないしね。
羽毛っていいな。ふわふわしてる。枕に使われるのも納得の触り心地だ。
ホークスの【剛翼】も触らせてもらっとけば良かった。ワンチャン羽もらえた。
もらったところで、って話になるけど。赤い羽根募金だってもらってたしな。風船貰うために何往復もしてたの懐かしい。
「遮止、これは常識として記憶してもらいたいんだが...」
『？？』
「男女問わず、異性に軽々しく触れるのは止めた方が良い。関係が良好なのであれば問題ないだろうが、スキンシップというものは仲を縮めも離れもする」
『カラスくんに触れるのは問題って話？なんで？いやだった？』
「嫌悪感はない。遮止が優しいのは知っている。ただ、第三者には嫌だと感じる者もいるかもしれないという話だ」
『第三者...』
私がカラスくんに触れるのがいやだ。つまりカラスくんに触れて欲しくない。
異性に触るのはダメ。似たようなことサイトで見たな。
恋人が異性と仲良くしてるのがいや。嫉妬。やきもち。
あ、分かった。
カラスくんのことが好きな子が見たらいやな思いさせるってことか...！！
逆もしかり。カラスくんが好きな子に見られたら私と恋人なのかもって勘違いさせちゃう。
カラスくんの恋愛関係を壊してしまうというわけだ。
うん、それはダメだな。幸せを奪っちゃうことになる。
『理解した。今後気を付ける！』
「あぁ。......それから、大変言い難いのだが...、上を見てくれ」
『上？.........わーお。ハァイ、相澤teacher.How are you？？』
「What do you think？」
『さすが教師。英語もできちゃうんですね！You seem to be in a good mood！！』
「あぁ、合ってるよ。はよ上がって来い」
『はい』
逆立った髪パート２。"個性"使うと髪とかが上がるってどういう仕組み？？
そしていつぶりだこの地面の下から聞こえてんかってくらい低い声。
そうだよね、私救護者だもんね。救助者がくるに決まってるよね。
救助役の子たちが困った顔でこっち見てるよ。大変申し訳ない。
なんかいつになく真面目に取り組めないんだよね。ふっしぎー。
・・・
「反省文今日中に提出な」
『はーい』
「伸ばすな。反省文追加するぞ」
『すいませんでした』
▽
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作者名：えると。 | 作成日時：2023年3月30日 22時
