百五十六歩目。 ページ7
―Aside―
放課後になりまして、泣く泣く心操くんとお別れ後に相澤先生の連絡通りに職員室裏で待機中。
なんかカッコイイ左ハンドルの外車があってなんとなくマイク先生のだろうなーと眺めてみる。
青と黄色の配色って良いよね。マイク先生頭天井に刺さんないのかな。背もたれとか意味なさそう。
「遮止、悪い待ったか」
『お、相澤せんせー。全然待ってないです2分くらい？ところでまだ要件聞いてないんですが』
「病院に行く。会いたがってたろ、お前」
『病院.....エリちゃんですか！目覚めたんですね！』
あれからもう2週間くらい経った。目覚めただろうなとは思ってたけど、まさか会わせてくれるとは。
エリちゃんからしたら私は会ったこともなければ存在すら知らない奴なんだけどな。
怖がらせたくはないんだよなぁ。
まぁ、相澤先生が何も考えずに会わせたりしないのは分かってるけども。
急だから何もお見舞いの品とか用意してないぞ。エリちゃん何が好きかな。
「あぁ。熱も下がったし精神的にも安定してきた。緑谷と通形には昨日会わせたよ」
『そーなんですね。エリちゃんには未来さんのこと言ってないと思うんですけど、私に会わせていいんです？』
「許可は取ったよ。エリちゃんに会いたがってる奴がいる、すごい元気なやつだよとは言っといた。安心しろ、緑谷と通形もお前のことエリちゃんに話してたから怖がってはいないよ。緊張はしてるけどな」
『まぁ、それなら良いんですけど。エリちゃんになにかあげたいです。好きなものとかありますか？』
「あー...リンゴが好きだって言ってたな。昨日フルーツを持って行ったから」
『りんごかぁー』
りんご、りんごねぇ。病院前に買ってく？でも昨日貰っとるしなぁ。
面会時間もあるだろうしどっかで買い物してからは厳しーか。
うーん...
『あ、』
ふと思い出してかばんを漁ってみるとお目当てのものがすぐに見つかった。
エリちゃんへのプレゼントが決まったので早速病院に向かうことにする。
相澤先生の運転する車に乗るのは二回目だ。
勿論後部座席にいるよ。変に噂とか流されたら困るのでね。先生が。
相澤先生車の中でも捕縛布つけてるんだよな。身に付けてないと落ち着かないのかな。
それともファッション？？いや、相澤先生に限ってそれはないか(失礼)。
全身真っ黒で無精髭＆もさもさヘアだもんな。整えるの面倒なだけでやっぱ合理主義ってよりめんどくさがりなだけなんじゃないか？？
▽
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作者名：えると。 | 作成日時：2023年3月30日 22時
