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第八十ニ話 ページ7
『白澤様……』
白「ぁ……ごめん、急に怒鳴ったりして……びっくりさせちゃったよね?」
麦ちゃんの震えた声で我に帰って、掴んでいた手を離す
麦「いえ、私もすみませんでした。我が儘言って……でも…」
白「彼奴が心配?」
そう聴くと、瑠璃色の瞳を揺らしながらコクンと彼女は頷いた。
「僕は彼奴に君を頼まれたんだ。だから麦ちゃんを此処から出す訳には行かないんだよ。いいね?」
悔しさで下唇を噛みながら頷いてくれた頭を撫でる。
『鬼灯………どうか、無事でいて…』
彼女は再び座り、両手を合わせた。
「彼奴なら何とかやるさ、それより僕は今から少し用事があるから、君は休んでて」
『解りました』
《行ってらっしゃい。》
その言葉を言った彼女の瞳は、ちゃんと希望を持っていたように見えた。
あの鬼、帰って来なかったらタダじゃすまさない。
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作者名:sunijy x他1人 | 作成日時:2016年12月7日 18時