完璧主義者の許婚 【赤司征十郎】 3rd affair

96day ページ37

赤司side









仕事を特急で終わらせ、
走ってAの教室に向かう。






クラスの出し物らしいカフェだが、
カフェだとは思えないほどの人の多さ。
どういうことだ？









不思議に思って覗くと、クラス全員コスプレ……
そう言えばAも着なきゃいけないって嘆いてたな……








「征ちゃん！」








聞き慣れた声。
声のする方を見ると、そこには無冠の3人。
僕は3人に近付き問う。








赤司「Aは？見ただろう？」








実渕「もう、征ちゃんったら！
私達に向かって第一声がそれ？
ホントに征ちゃんはAのことが好きね。」









葉山「ホントになぁ！
てか赤司、実行委員会は？生徒会は？」








根武谷「赤司、出し物で何か旨そうなのなかったか？
全部チェックしてるんだろう？」









いい加減コイツらには人の話を聞く能力と
状況判断ができる能力を身につけてほしいものだ。








赤司「すまない、急いでいてね。Aは奥か？
仕事については問題ない。全て終わらせてきた。
外のブースは見たか？
中々美味しそうだったよ。」









とかそんなことを言いながらちゃんと応える僕を
誰か少しでも誉めてくれ……








実渕「そうね、多分すぐ出てくると……
あ、出てきたわよ。あのミニ浴衣着てるのがA。」









玲央の指差した方に視線を向けると、
そこにはA……だが。









赤司「A。」








少し強めに呼ぶと、Aの視線がすぐこちらに向いた。
そして顔をパッと明るくして
小走りして僕の目の前で止まった。








貴「征！来てくれたんだ、仕事大丈夫なの？」








弾む高い声が嬉しそうで、
僕に会ってこんなに喜んでくれるAは可愛くて、愛しくて。
でも、だからこそ。









赤司「交代時間は？」








貴「今終わったとこ。でも着替えなきゃ。」









赤司「じゃあ行こうか、裏。」








貴「え？；」








優しい声でそう言って笑った。
そると目の前のAの顔は青くなる。
そして後ろの席でも小さく悲鳴が聞こえた。









そしてAの耳元で囁いた。
．








【逃げれるとでも――……？】








．

Begininng of next incident*・。→←Attention!!!・。

ラッキーカラー

あずきいろ

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