革命都市の夜に。

# 6 ページ7

「花鳥風(・・・)と来たらもう月(ココ)しかないでしょ！」
「ココ...月学区第7地域？」
「そう！月学区第4地域から第7地域でも誘拐事件が起こると思うんですよ！私は！WA TA SHI HA！！」
「まあ実際にここは月学区第7地域だから、まあある程度の警戒はされると思うけど...でも単独犯の犯行ってニュースでやってたからすぐ捕まってくれるんじゃないのかなーなんて思ったり思わなかったり思ったり思ったり思ったり」
「いや8割思ってんじゃん」
「てへ」

基本スタイルは楽観視の伊緒である。

「でも公安機動局構成員(お父さん)も体勢強化するって言ってたから...意外と大丈夫なんじゃないかなあ。万が一は超能力でどうにかするし。...わたしCランクだけど」
「その公安機動局が体勢強化しても犯人が捕まってないか誘拐事件が今もなお起こってるわけですよ」
「それは正論かもね」

と、今まで一切口を開かなかった柚希によって呈された短い文章。橘は首を思いっきり柚希がいる右側に向け。

「ですよね！！」
「花鳥風学区で起こってるとなんだかんだ他人事だけど、月学区の、それもここ第7地域で発生したらそれもそれで結構な大事件になる気がするし」
「ですよね！！ってか犯人の計画はよくわかんないけど月学区第7地域で誘拐しきったとしたらそれはもう事件の『完成』ってことでしょ、そしたら公安機動局はもとより革命都市の面目丸つぶれな気がするのは橘さんだけでしょうか！」
「...それも...そうかもしれない...まあね、私達も気をつけないと。夜道は一人で出歩かないようにしましょうね」
「くっそ伊緒の野郎うまくまとめやがって」

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