【REBORN！】 お隣のモコモコさん【山本武】

○ 38 陰口 ○ ページ39

ヒソヒソと陰口が聞こえる。



「ねぇあれ、ほら、山本くんじゃない？隣にいるのって確か…B組の子？」

「前に無理やり付き合ったって噂になってた子じゃない？破局したって聞いたけど」

「またなんかして付き合ってるのかな？そんなの脅迫じゃん、山本くん可哀想だよ〜」



嫌な感じ。

もやもやとして少し距離を置こうとすると、たけくんに腕を掴まれる。


大丈夫、と目で訴えてきたので小さく頷く。


するとたけくんは掴んでいた腕を離すことなく、先程話してた女子達の方へ向かった。



「なぁ、そうやってコソコソ言うのやめてくれねぇか？」

怒気を含んだ声。


女子達は驚いたがすぐに、


「山本くんが可哀想なんだよ、あんな小学生みたいな子に付き纏われてて」


私をみてくすくすと笑い出す。


ギュッと拳を握る。

やっぱりたけくんに私は見合わない。


「おまえなんかよりも、コイツの方がずっとかわいいぜ」


ふわりと抱き寄せられる。

頭の上から聞こえる声。



「オレの大切な彼女のこと、悪く言うなよ」


顔に熱が集まる。

公開処刑かなんかか…！！！

無理好き……、と悶えてると女子達が騒ぎ始めた。


「チビで色白がタイプとか見損なったわ〜」

「んね、顔はちょっとかわいいけど有り得ないわ」

「そうそう、マジないわーっ」


ギャンギャンと負け惜しみを言う女子達。



「チビで色白がタイプなんじゃなくて、コイツがタイプなんだ」


いやほんと無理好き過ぎる…。

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