溺れる[mzkm×izw]−request from 蛇苺 ページ5
目が合った時、彼はふわりと微笑んでくれた。
そんな笑顔を見た俺の心臓がとくん、と跳ねた。
その時に気づいたんだ。＿この感情はもしかして、と。
…俺は、水上に恋をしているらしい。
＿いつか絶対、振り向かせてみせる…‼
なーんて、思ってた時期が俺にもありました…
頑張ってはみたものの、振り向いてもらえず。
＿告白、してみようか。
でも、彼も男だ。
振られた上に雰囲気が悪くなる方が怖い。
……諦めよう、それが最善の選択だ。
とか、思っていたんですが。
…なんで俺が水上の家のソファーに…。
答えは簡単だ。一緒に帰っていた途中で雨が降ってきたから。そして、優しい彼は自分の家で雨宿りするようにと俺を家に招き入れた。
「…伊沢さん?どうしたんですか?」
いきなり話しかけられて驚く。
「え…あ、いや、何もないよ、」
それなら良いんですけど、と彼はチョコレートとコーヒーをテーブルの上に置いた。
「コーヒー、ブラックで大丈夫でしたか?」
「…大丈夫、ありがとう。」
…諦めなければいけないのに。
彼の優しさに触れてしまうと、どうしても決心が揺らいでしまう。
お互いに何も喋らない。沈黙が重い…
「…伊沢さん」
突然、彼がこっちを向いて意を決したように口を開いた。
「好きな人とか、いますか?」
は、?え、ちょ、何でそんなことを聞くの水上!
答え方に迷っていると、じりじりと水上が近づいてきていた。
「み、水上…⁉なんでこっちに…」
後ろに下がろうとしたがあっさりと追い詰められてしまった。
「…教えてください。誰ですか、その好きな人。」
早く、と鼻先が触れるような近さで言われて思考回路がショートする。
好きな人を言ってしまったのはそのせいだと信じたい。
「…み、水上っ…水上 颯が好き…っ!」
水上はそんな俺の様子を見て、堪え切れなくなったように笑った。
「…っ、あはは。ごめんなさい、伊沢さん」
知ってました、と言った。
＿え、知られてた…⁉
焦る俺を彼はそのままソファーに押し倒した。
彼は俺を押し倒したままニヤリと笑い、低い声で囁く。
「＿今夜は逃がさないから。覚悟しておいた方が良いよ?拓司」
あぁ、まただ。また、溺れる。
貴方の優しさや言葉の全てが俺に絡みついて、足掻けば足掻くほど出られなくなる。
＿俺は貴方という底なし沼に安易に足を入れてしまったらしい。
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一ノ瀬(プロフ) - 梅干しさん» 楽しんでいただけたようで何よりです…！読んでいただきありがとうございます！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: d94f19ab14 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し(プロフ) - ありがとうございます…！！！すごくすごく素敵でした！！遅くなってしまって本当にすみません！！ありがとうございました…！！！ (2020年5月14日 13時) (レス) id: 6d490a7d89 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬(プロフ) - 蛇苺(へびいちご)さん» いえいえ！楽しんでいただけて何よりです！遅くなってしまい申し訳ありません… (2019年12月21日 20時) (レス) id: d94f19ab14 (このIDを非表示/違反報告)
蛇苺(へびいちご)(プロフ) - 通知が来てなくて気付きませんでした…m(_ _)mリクエストをしておきながら申し訳ないです…！読ませていただきました！最高ですありがとうございました．．．！！！ (2019年12月2日 20時) (レス) id: e5ad2cf434 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬(プロフ) - まままさん» リクエストありがとうございます！相変わらず亀ペースなのでリクエスト消費がとても遅くなってしまいますが、待っていただけると嬉しいです、！ (2019年11月24日 16時) (レス) id: d94f19ab14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一ノ瀬 | 作成日時：2019年3月18日 0時
