・(木村side)(長くなってすみません) ページ3
店から出ると冷たい夜風が頬を撫ぜた｡
そのあまりの冷たさに､思わずぶるりと震える｡
冬本番､って感じだな｡
そんな事を考えつつ隣を見ると､
『っ……寒っ』
同じく夜風にやられたんだろう｡小さなその手が微かに震えていた｡
｢家､この近くだろ?もう遅いし送ってく｡
あと…手出して｣
おずおずと差し出されたその手を掴んで､コートのポケットに突っ込む｡
小さく抗議の声が聞こえたけど､無視無視｡
『……あ､あの良平さん』
｢ん?どした｣
『今日は……ありがとうございました｡やっぱり良平さんって紳士ですね笑』
｢ふふ､まぁ良平さん優しいし?ってばーk……っ!｣
軽い気持ちでAの方を向いたのがいけなかった｡寒さのせいか酒のせいか､赤く火照った頬｡潤んだ瞳｡その笑顔｡
俺の中の何かが壊れそう｡…いやいや落ち着け俺｡
紳士って褒められただろ?!紳士から狼に落ちる訳には…だけど据え膳食わぬは男の恥か…?いやでもこいつド天然だからな?
要らない思考がぐるぐる回る｡つか今日1日我慢してたのに､最後の最後でその努力を壊す気かよコイツ｡
『良平さん?』
｢え?あー何でもない｡｣
『そうですか…?あ､私ここなので』
どうやら着いたらしい｡名残惜しいが彼女の手を離し､当たり障りのない挨拶をする｡
｢ん｡じゃあまた…明日の現場でね｣
『はい､ありがとうございました｡』
よし｡これで帰れば理性の勝ち｡
｢戸締りちゃんとするんだよ｡おやすみ｣
踵を返し､一歩を踏み出し＿＿＿『待って』
＿＿＿＿背中にほのかな温かさ｡
Aが抱きついてる､と分かるのにそう長くはかからなかった｡
｢なに､やって…鬼ごっこ嫌がってたくせに｣
『あの､また行きましょ?飲みに』
めちゃくちゃな文の構成と少し震えているその声は､緊張か､はたまた…何にせよ､俺を壊すには充分で｡
もう､限界｡
｢〜〜っあぁ!!もう!!!｣
『え?良平さん?!』
振り返り､Aの頬に口付ける｡
｢……次はその唇とお前を貰うからな｣
じゃ｡と今度こそ､その場から立ち去る｡
｢っくそ､上手くいかないもんだな…｣
俺には大人の余裕なんて早かったみたいだ｡
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ブルーラグーン…｢誠実な愛｣
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自由くん単推し - 入野自由くんってリクエストできますかね・・・？出来たらお願いします！ (2021年8月5日 12時) (
レス) id: dc664a3ce7 (このIDを非表示/違反報告)
ひより - ヨシキ君がめっちゃカッコいい！良平さんとの絡みも好きですけど、ヨシキ君もサイコーですね！更新待ってます！ (2021年7月21日 1時) (レス) id: 9a0618e164 (このIDを非表示/違反報告)
のりすけ(プロフ) - ハルさん» ハルさん、いつもコメントありがとうございます！お待たせしてしまいました…！また、お返事遅くなってしまいすみません！これからも楽しんで頂ければ幸いです！ (2021年6月14日 17時) (レス) id: 86a01f777b (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 更新待ってます (2021年5月29日 21時) (レス) id: 7e07349c9e (このIDを非表示/違反報告)
のりすけ(プロフ) - 本さん» 本さんコメントありがとうございます！お返事遅くなってすみません！そう言って頂けると私も嬉しいです(^^)ちょえさん好きなので今後もちょこちょこ出てもらう予定です！お楽しみに〜 (2021年3月31日 9時) (レス) id: 86a01f777b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のりすけ | 作成日時：2018年12月10日 21時
