◇ ページ22
飲み会が終わり､飲み潰れた麻子はゾムに送らせて私は1人店の前で迎えが来るのを待つ｡
送り狼になるなよと言いたかったけど､あいつ意外とむっつりそうだし多分大丈夫でしょと思いながら携帯を弄る｡
｢あれ､もしかしてA？｣
私の前に立ち､やっぱりそうだ！と言う人物な私は首を傾げたまま固まっていた｡
いくら記憶を遡っても人間関係がペラペラな私の過去に目の前の人物はいない｡
人違いですよと告げる前に､男は嬉しそうに声色を高くしてきゃっきゃっと話す｡
｢覚えてへん？押田…いや､オスマンって言った方が思い出せるかな｣
オスマン｡
その名前を聞いた瞬間冷や汗がドバッと溢れ､体はバイブレーション並に震える｡
｢大学卒業してから会ってへんし6年ぶりかな？｣
｢ははっ…その位ですかね｣
｢最後に会ったのは22の時やったし…6年やわ！えぇ〜変わってないなぁ｣
オスマンさんは私の大学時代の恋人だ｡
付き合ってたのはたった2年だったが､その2年間は地獄だった｡本当に地獄すぎた｡
早くトントンさん迎えに来てくれ｡
恐怖で震える体を隠すように鞄を強く抱き締めいるが目の前にいるオスマンさんは楽しそうに笑ってる｡
その笑顔に裏がある事は2年間で察せるようになったし､本当に早くどっかに行ってくれ｡
そう思っていたら､ふとオスマンさんの手元にある何かを見つけて一気に安心感が襲ってくる｡
｢その指輪､もしかして…｣
｢ん？あぁ…俺結婚してるんよ｡3年前にな｣
｢おめでとうございます！｣
結婚してるならシャオロンみたいなこと起こらないしなんも怖くないじゃん！
そう思いながら祝いの言葉を送るも､オスマンさんは先程のような嬉しそうな表情は浮かべない｡
え､私また何かやらかした？
オスマンさんの様子を伺っていると､ふっと吹き出して楽しそうに笑う｡
｢人間関係壊された人間に祝言するとかおもろいなぁ〜と思って｣
サラッと言うものだから､思わずかちんっとキレそうになる｡
そうなるのにもそれなりの理由があるのだが､それをあまりにも自然に言うものだから私も自然とキレそう｡
3番目の元彼であるオスマンさんとは大学で出会った｡
同じサークルでオスマンさんから告白されて付き合ったのだが､本当に最悪だった｡
自分が認めた人としか親しくなっては行けないという暴論を持ち出したオスマンさんは､麻子以外の友達を私の周りから離れさせたのだ｡
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あきみかん(プロフ) - コメント失礼します。完結おめでとうございます！とっても面白かったです。またちょくちょく読み直しに来ようかな…。とにかく、こんな良い作品をありがとうございました…！ (2021年7月12日 22時) (
レス) id: 8016636dd6 (このIDを非表示/違反報告)
とかげ - 連チャンになってしまって申し訳ないのですが、完結おめでとうございます！！素敵な作品を生み出してくださり、どうもありがとうございました！！お疲れさまでした！ (2021年7月12日 17時) (レス) id: f7b3ff643c (このIDを非表示/違反報告)
rice。(プロフ) - とかげさん» コメントありがとうございます〜！熱量が伝わるコメントとても嬉しいです！無理のないよう最後まで駆け抜けるので､最後まで読んでくださると嬉しいです｡ (2021年7月11日 21時) (レス) id: 2bcfda530e (このIDを非表示/違反報告)
とかげ - コメント失礼します！！めっっちゃ好きです！！！！！最終的にみんなが主ちゃんに対する見方を変えるというか、改心するようなくだりが本当に好きです！！！！tnさんとの絡みも大好きです！！！！更新のために無理をする、なんてことはなさらないでくださいね！！！！ (2021年7月11日 20時) (レス) id: f7b3ff643c (このIDを非表示/違反報告)
rice。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます〜！ひゃ~そういうふうに言ってもらえて嬉しいです！これからもメンヘラヤンデレのオンパレードですので､無理しないで読んでくださると嬉しいです｡頑張ります！ (2021年4月6日 8時) (レス) id: a90d1b4d15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rice。 | 作成日時：2021年1月8日 22時
