The remaining time～5～ (ページ1)

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私は病室のベットに居るのが疲れて

気分転換に売店にでも行こうとベットから
降りて立とうとした時だった

上手く足に力が入らなかった

私はその場にヘタレこんでしまった

『なんで…足に力が…』

物にしがみつきながら何とか体重を支え
立つことは出来たが

歩く事が難しい…

私は諦めてベットの中へ

記憶を失う… 足は動かない…

生きてる意味あんのかな…

私はいつもの様にスマホのアルバムを片手に
蘇ることのない思い出を眺めていた

スクロールしていく内に何故か指が止まった

その1枚の写真は海の夕焼けの写真だった
この場所は…その瞬間だった

フワァーっと暖かく彩られていくような感じが
した

『そうだ！この海私のお気に入りの場所だ！』

うん！絶対そうだ！

何かあった時は必ずここへ行って気持ち落ち着かせたり嬉しさを噛み締めたりしてたんだ

よし！少しずつだけど思い出せてきてる

人はまだ分からなかったけれど
お気に入りの場所は思い出せた

『行きたいな…』

って、思ったって足をどうにかしないとだな…

あっ、リハビリお願いすればいいんだ！

ナースコールのボタンを握った

看｢どうかしましたか？｣

『あの、さっき立とうとした時足に上手く力が入らなかったんです…
だから、リハビリとかお願いできますか？』

看｢はい、出来ますが大丈夫ですか？｣

『はい！自分の足で歩きたいんです！
限界が来るまで』

看｢分かりました！
先生に相談して体調を見ながらリハビリをするか決めましょ？｣

『ありがとうございます！』

看｢いいえ！なんか、嬉しそうな顔してるけど何かいい事でもあった？｣

『私のお気に入りだった場所がおもいだせたんです！思い出せたんです！』

看｢そうなの！？おめでとう！
で、お気に入りの場所ってどんな所なの？｣

私はさっきの夕日の海の写真を見せた

看｢綺麗な場所ね
こんな場所あるんだね｣

『はい！
ここの海でいろんな感情をリセットしたりリフレッシュしたりしてるんです』

看｢漣で落ち着かせるのはいいかもね｣

『そうなんです！』

看｢今度私も行ってみようかな｣

『オススメですよ！』

看｢うん！｣

『あつ、あと1つお願いがあるんですけど…
お父さんが私を助けてくれた人に会ったら何か分かるかもってこと言われてその時は拒んだんですけど、会ってみたいなって思って…』

看｢うん、私もいいと思うよ
それで、確実に思い出せるとは限られないけれど手掛かりにはなるはずだから｣