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《6》 ページ8

一郎「このゲーム、なかなか面白かったな」



『面白かったっ』



三郎「それは良かったです、初心者でも普通に楽しめるようなゲームでしたから」







三郎は、私も楽しむことのできるものを探してくれたのか。


優しい人だ。







二郎「...なんか、俺だけ極端に弱かった気がすんだけど」



三郎「直感よりも頭脳戦が多かったからな

低脳のお前がそう簡単に勝てるレベルの勝負じゃなかったってことだよ」



二郎「ンだと!?」








また喧嘩...?


でも本気の喧嘩じゃないみたい。兄弟の喧嘩ってこういうものなのかな。







一郎「二郎、三郎、落ち着けって」







一郎はいつも宥める役なんだ、流石は長男。


安心というか、喧嘩がなくなったことに少しホッとした。






prrrrrrrr...prrrrrrrr...







一郎「電話か、少し出てくるから静かにしてろよ?」







一郎が少し離れたところへ行く。


誰と電話しているんだろう。








『...にぃに...』








一日一緒にいないだけで少し寂しくなる。



でも、それを埋めてくれるように今は3人が側にいてくれる。



これが俗にいう"幸せ"なのかはわからないけど。









二郎「にぃに?」



『私のおにーちゃん』



二郎「おまえも兄がいるのか」



『うん』



三郎「僕らと同じだな」









2人は私に微笑んでくれた。



優しくていい人たち。



心地よくて、安心する。









『えへへ、おなじっ』




一郎「A」








名前を呼ばれて一郎の方を見る。








一郎「そろそろ迎えに来るってよ」



『!』







兄が迎えに来てくれる。


本当にちゃんと迎えに来てくれることが嬉しくて、逆に驚いてしまった。


時計を見ると、既に7時間が経っていた。









二郎「よかったな、A」



三郎「また来いよ...他にもボードゲームあるからさ」



『うん!』








また来てもいいんだ。


楽しかったし面白かったから、兄に頼んでみようかな。


誰かと遊びたいって思ったらここに来るとしよう。








数分後、扉をコンコンと叩く音が聞こえてきた。








三郎「あ、僕が出てきますね!」








きっと、コンコンと鳴った扉の向こうには兄がいるんだろう。



帰るのは少し名残り惜しいが、帰るのも吝かではない。



二郎は一郎と少し話してるし...



私は物陰からそっと三郎を見守った。









ガチャ...

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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます!そう言って頂いて嬉しい限りです! (2021年3月11日 16時) (レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い! 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる猫Blood | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/  
作成日時:2019年2月24日 17時

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