《31》 ページ33
その後、2着目も3着目も着た。
幻太郎はいい物語が閃いたとか何とかで、事務所から出ていった。
兄もデザインが思い浮かんだ！とか言い出して部屋に籠った。
私は今1人。
退屈しのぎにテレビをつけた。
体をソファーに預けるように寝転び、特に面白くもないニュースをボーッと眺める。
暫くニュースを見ていると、スイーツの特集が流れた。
テレビ「───今日はハラジュクディビジョンにある○○店にやってきました！」
『...ハラジュク...』
テレビ「ここのケーキは絶品と、有名なんだとか！」
『...ケー、キ...ケーキ！？
え、え！？ハラジュクディビジョンに！？』
それからの行動は早かった。
持っていた手持ちの残金を確認し、お店の場所を調べる。
徒歩で行ける距離であるとわかると、すぐに外へ飛び出した。
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ハラジュク・ディビジョン
──────────
────────────────────
賑やかで色とりどりなカラフルな街。
シブヤとあんまり変わらないな...
『さて、と...ケーキケーキ♪』
単純な道だったのを思い出し、お店まではすぐだった。
が、今日特集をやった効果なのか、長蛇の列が...
『...これ、何時間かかるんだろ...』
また今度にしよう。
そう思って帰ろうとした時だった。
ﾄﾞﾝｯ
誰かとぶつかってしまった。
『ｯｯ...ご、めん、なさい...』
？？「いや、俺は大丈夫...って、あ！」
『？...あっ』
？「確かAだったよな？飴村乱数の...妹の」
『うん...久しぶり、どっぽ』
ぶつかったのは観音坂独歩。
私と体格差があるからか、独歩が倒れることは無かった。
でも、心配そうに見つめてきた。
って...あれ？
独歩の手に持っているものは...！！！
『そ、それ！あそこのお店の！？』
独歩「へ？あ...うん、一二三が食べてみたいって言ってたからな。
いつもお世話になってる礼にと思って」
『相当並んだんじゃ...』
独歩「俺の後ろくらいから沢山人が並び始めたんだ。だから俺はギリギリセーフ」
運がいいんだか悪いんだか。
というかいいな、食べたいな。
めちゃくちゃ美味しそうだったし。
お金渡すからアレ譲ってくれたりしないかなぁ〜...
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はる猫Blood(プロフ) - 由美子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂いて嬉しい限りです！ (2021年3月11日 16時) (
レス) id: 29336fe771 (このIDを非表示/違反報告)
由美子 - 可愛すぎて尊い！ 私もこの妹の立場にいたらどんなに幸せなんだろ (2021年3月11日 15時) (レス) id: 6fa9dce11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる猫Blood | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時：2019年2月24日 17時
